In Austin, TX。
テレビ放送がある関係で、11時試合開始。
大学バスケの試合で、平日なことを考えると、この時間は馬鹿早いです。
お陰で夕方には家に帰れそうだから、文句言わないけれど。
一歩入ってみてあまりに普通のホテルと違うのでびっくり。なんていうの?Dorm Roomを更にモダンでスタイリッシュにした感じ。ちょっとエキセントリックな雰囲気で、ざ・都会のホテル!
田舎暮らしもだいぶ長くなってしまったので、モールの中のこんなファンシーなホテルに泊まっていると舞い上がっちゃいますが、それとは別に今日ちょっとテンションが上がったことが…。
今回の試合の会場校であるUniversity of Texasに今夜練習に行ってきた時のことなんですが、
実はこのアリーナは私がAustin Wranglersでインターンしていた頃の
ホームグラウンドでもあるんです。
あれから早6年。現在はチームは消滅し、もちろん今現在人工芝は引かれていないし、
普通のバスケットボールコートになっていて当時の面影はあんまりないけれど…。
でも、このトンネル(↓写真左)を通って毎週のように仕事に来ていたので、懐かしいな!思わず当時のメンバーに「覚えてる?」と写真を撮ってFacebookにアップしてしまいました。
それからそれから。つい昨日の夜の試合の写真ですが、
珍しく自分が写っていて(…と言っても後ろ姿なんですけど)、しかも「これぞアスレチックトレーナー!」という一枚に仕上がっていたのでここに載せてみます。
でも、勝ちを真剣に考える気持ちはやっぱり変わっていなくて、「勝てるチームには絶対に優れたしんがりがいるのだ」とは真摯に信じています。アスレチックトレーナーがチームに齎せる怪我や治療の知識・技術はもちろん、しんがりとしての大きな精神的支えの役割もある。しんがりが影で細かい仕事をこなし、上手くチームをまとめるからこそ、チームにとって難しい仕事がちょっと楽になる。後ろにあのヒトが居てくれる、と選手が信じられるから思い切ったプレーができる。そういう貢献の仕方をしなければと思うのです。だからこそ、毎日最高の仕事をしなければ、と。
ちなみに、上の写真で私が何をしているかというと、タイムアウト中にとある選手のユニフォームに小さな血が付いているのを見つけたので(アメリカではユニフォームに血がついていたら試合続行を許されないという規定アリ)、それを学生に処理させた上で、他の選手のユニフォームは大丈夫か、そして選手の誰かが腕に擦り傷でも作っているんではないか、と目を光らせているところです(苦笑)。
「小さい血や切り傷を私達が見逃して、万が一審判が指摘するようなことがあれば、その選手は交代してベンチに戻ってきて処理しなきゃいけない。それだけでもGame Clockで数分損するよね」
「その数分が試合の勝敗を左右することだってあるわけよ。だからこそ、私達がそういった小さなことを気がつく最初の人物でなければいけない。試合中は、もちろん水やタオルも迅速にこなしつつ、そういう細かい気配りを忘れちゃだめよ」
「逆に言うとさ、そういう細かい仕事を全て完璧にこなして、選手全員が最高の力を発揮して、最高のminutesをplayすることができたとして、チームが勝ったとしても、誰もアスレチックトレーナーを褒め称えたりはしないよ?でもさ、自分たちは分かっているわけ。うーん、俺いい仕事したぜ!俺がいなきゃこの歯車は今日は回らなかったぜ!って。そういう『良い仕事』はちゃんと自分でrecognizeして、自分をきっちり褒められるようじゃなきゃダメよ」
「例えばさ、いつも私達、練習中もタオル片手に走り回って、選手が床に転げるたびに汗溜まりを拭いて、ってやってるけど、ヒトフキするたびに『俺、脳震盪ひとつ予防したった!(床の水たまりを選手が踏んで転ぶようなことがあれば、アタマを打って脳震盪を起こすかも知れない)』くらい思わなきゃダメよ。You have to keep your own score!! それで一日の終りに、今日は怪我を20個予防してやったぜ!って胸を張りなさい。そういう仕事なのよ、アスレチックトレーナーって」
こんなことを学生に毎日言っているんだけど、私の真意、通じているかなぁ。しんがりって、楽しいばかりじゃないから、こうやって楽しみを見つけないとダメよ、と分かって欲しくて(苦笑)。
最近うちのSeniorの学生の成長が目覚しい。大人の、プロへの階段を登っていく彼らの背中を見ていると、これもこれでとても嬉しいんだなぁ。さて、いよいよ学期末だけど、教育も臨床も頑張っていこう。
by supersy | 2012-11-29 22:30 | Athletic Training