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歌舞伎初観劇!

人生で初めて歌舞伎を観劇してきました!
発声の仕方が全く普通の近代演劇と異なるので、声もそれほど通っていないのと、意外に何言ってるか分からなくて最初は焦りました。徐々に耳が慣れてきたけど、それでも独特の言い回し、独特のタメや伸ばし…むむ、初心者にはむつかしい…。そんな私のようなビギナーにはコレ!
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イヤホンガイドを650円(使用料)+1000円(保証金…観劇後に返せばこの金額も返ってきます)
ほどで貸し出していて、リアルタイムで解説をしてくれるシステムがあるんです。
英語バージョンもあるみたい。歌舞伎を見に来た外国人観光客にはいいですね!
でもこれ、私は善し悪しだなぁと思いました。場合によっては役者がセリフを言っているときにも解説の人がぺらぺら喋っていたりするので、“さえぎり感”や“現実引き戻され感”があることもありました。上手な解説者の人だと(演目によって交代したりする)、役者が喋りだしたらスッと黙ってくれるんですけど。ま、素人があんまり贅沢言っちゃいかんですね。
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(写真は今日の演目の一つ、夏祭浪花鑑。拾い物ですが)
歌舞伎は幕ごとの舞台転換に結構時間をかけるんですね。そして、杭を打つような、がんがんという音も転換の際に聞こえてきてびっくり(近代舞台界では、手早く、音無くが常識だと思うのですが)!でも、転換が終わって幕が上がるとあらびっくり。舞台を前後左右目一杯に使った見事なセットが出来上がっています。江戸時代の雰囲気を壊さずに、それでも色とりどりで鮮やかな背景や小道具に、目も楽しませてもらいました。お着物も団扇も綺麗です。
いやー、しかし上手い役者というのは素人が見ても一発で分かります。
会場の空気を一気に“モノ”にしちゃう人。一挙一動目が離せない人。
歌舞伎界でもスターが存在感が周りと比べて異質なのは一緒ですね。
女役の役者はしゃなりしゃなりと、動きがしなやかでとっても綺麗で、
輪郭さえ見なければ(顎の骨格はそれなりにごっつかったりする)女性以上に女性でした。

コミカルなところはまるで現代の“お笑い”に繋がるようにテンポよく、
でも怨念が乗り移り、幽霊になるシーンなんかはおどろおどろしく、背筋も凍るように。
三幕あるような長い演目でも、話自体は全体を通して繋がっているものの(ex. 同じ登場人物が引き継いで出るけれども)、幕ごとにテーマが全く異なっており(ex. どたばた劇から次の幕では一気に悲痛な殺し合いへ)、歌舞伎の色々な面を一気に見させてもらえたような気持ちになりました。私の席がまた、花道のすぐ横だったので、役者さん達が皆そこを通ってハケていくのがまた楽しかった!

私達は夜の部を見に行ったのだけれど、4時半開始で終わったのが夜の9時前。
正直、4時間半は長かったかな。でも日本人として一度はこういうものに触れておかねば、
とは思っていましたし、今回は良い機会でした。面白かったです。
あとでも、ひとつだけ言ってもいいですか!?それは劇場の造り!
まず思ったのが、高低差が少なく、前の人の頭で視界がかなり限られてしまうこと。
丁度おじさまの頭が邪魔で、それを避けるように首を斜めに伸ばして見ていたら、途中で首が攣りそうになり痙攣し始めてしまいました。加えて、一人ひとりの椅子のサイズが小さく、普通に座っているだけでも隣の人の肘や足が当たる感じ。隣の人が足を組みかえるたびに蹴られるのはやっぱりあんまり嬉しいものではないですよね。あまり他人と触れ合いたくない(苦笑)タイプの私は逆に触れないようにと変にカラダをギュっと縮めて観劇していたらしく、終わったら妙な腰痛が…。うぅ…か、歌舞伎観劇って、痛みが伴う…のね。若い子や外国人にもこれからいっぱい来てもらいたいなら、これは改善しないと。今、歌舞伎座が新しく建設中なので、一人ひとりゆったりと座れる劇場になることを願います。

  by supersy | 2011-06-04 23:50

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