KT-2000。

大学院生は一学期3つの授業・9単位を取ることになるわけですが、
解剖以外に私が取っているもうひとつのクラスがOrthopaedic Considerations in Athletic Training。略してOrtho。
この授業もとっても面白くて、毎回何らかのスペシャリストをゲストスピーカーに招いて
レクチャーやhands-onのラボを行なう、というものです。だから、授業をする場所も時には病院のリハビリ施設、会議室、プールの中、教室、Biomechanics labなどと様々。例えばPilatesとかAquatic Rehab、X-rayとMRIの読み方、Prehab、customizedの靴底の作り方など、毎回違ったテーマで授業が行なわれるんです。この構成、ナイス!!!!

で。
ちょっと前の話なんですけれども、KT-2000のレクチャーをしてくれたPTの方がいました。
KT-1000は話にだけ聞いて知っていたものの、Texas Stateにはひとつもなかったし、
TibiaのAnterior translationを測るものでしょ、くらいにしか理解してなかったので、
知らないうちにKT-2000に進化してたのね!とびっくり。
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ご存知の方も多いでしょうが、どどん、これがKT-2000です(↑)。
この機械何に使うかというと、Anterior tibial translation on femurのdegreeをmm(ミリメーター)で測るものなんですが、もっと詳しく言うと、どれくらいのforceでどれくらいのtranslationが起こるのか、をmeasureすることができます。これ、後になって大事になってきます。
あ、anterior tibial translationを測るんだからターゲットにしているpopulationはACL patientなのは、いいですよね。Eval processに使うことも可能ですが、主にACL reconstructionの手術をした患者のリハビリ経過の確認に使われます。

b0112009_9433235.jpgさて、その使い方ですが、
細かく書くとキリがないので、
至って簡略に説明したいと思います。

→まずは患者を寝かせ、膝を20-35°曲げた状態でブロックで固定します。下のブロックはLat. malleoliを、上のブロックは膝の少し上に位置するようにし、hamstringがリラックスするようにしましょう。KT-2000を脛に置き、Joint lineと機械の矢印が一致するように調節します。

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※正しい位置にKT-2000を置かないと、全ての結果をskewすることになるので注意!
ここでPTの彼が、“External roration癖のあるヒトとかちょっと困るんだけど、なるべくそれがminimalになるように足を置いてね。Thighにストラップを巻いて(↓)制限する方法もあるよ。あと、Patella hypermobilityがあるヒトも厄介なんだけど…これはどうしようもないので、なるべく動かさないようにチカラを真っ直ぐかけるしかないね。”と言っていました。
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それからStrapを巻き、膝蓋骨を固定して目盛りを合わせ、
バー(一番最初の写真で銀色の棒のように見えるのがそうです)を掴んで徐々に上方に
引っ張り上げていきます。15lbs, 20lbs, 30lbsでのそれぞれのtranslationの値を記録し、
更にManual maxという、とにかく思いっきり引けるところまで引っ張り上げてどれだけ動くか見る、という数値も入手します。その後、それぞれの数値を比べ、injured sideがuninjuredに比べて3mm以上のexcessive translationがあるとマズイ、という目安になっています。

この一連のテストを、手術前、術後6週間、12週間、6ヶ月、12ヶ月で行い、
願わくば手術前の数値より手術後のほうがはるかに少ないtranslationでありますように、
そして左右対称に限りなく近い数値でありますように、というわけです。
ちなみに手術後6週間の段階ではmanual maxをするには早すぎるので、
partial testというカタチで行なうそうです。まぁ、言われてみればそりゃそうだ。

で、今回初めて実際KT-2000をお互いに使いあってみることになったのですが…。これ、使うの、めっちゃ難しい。練習相当しないと正確な数値が出せなさそう、というのが正直な感想。
実際Athletic Trainig Roomにコレを常備している、という学校の方いますか?
うちの大学病院のSports Medicine Rehabの施設では本当に頻繁に使っていて、クリニックとかでは確かに需要があるというか、使う目的が分かるなと思うのですが、ATRではどうなんだろう。
もちろんあったって良いとは思うんですけど、実際どれくらい用いられてるものなんでしょうね??

b0112009_1021595.jpgちなみにそのPTの彼が言うには、手術でAllograftを使ったかAutograftを使ったかでKT-2000の結果に異なる傾向が出るそうです。

この左のグラフは私が適当にイメージとして描いたものなのであくまでただの参考にしてほしいんですけれど、Autograftを使った患者の膝では、かけるチカラに比例してanterior translationがlinearに増えていくのに対し、Allograftではチカラが少ないうちはtranslationがあまり見られないのに対し、一定以上のチカラがかかると一気にtranslateしてしまう、という風になるのだそう。

手術後のTissue Failureを避けるにはAutograftとAlloのどちらがより好ましいのか?
どこの腱を使うのがベストなのか?
それとも夢の人工靭帯がついにそろそろ完成されるのか?
(↑これは一番可能性が低そうですけども、少なくとも近い将来では)
もう長いことこの分野でこういったことは議論されてきていて、
恐らく私たちの永遠のテーマになっていくんでしょうけども、
それを決めるひとつの要素にもなりかねない面白いデータだと思いました。

差し迫った需要はないかなぁとも思う一方で、とても興味深い機械です、KT-2000。
KT-2000の使い方を詳しく説明してるサイトをみつけました。興味のある方はこちら
KT-2000だけでなく、PCL ACL injuriesにおけるtibial translationを幅広くカバーしています。
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  # by supersy | 2008-04-18 23:59 | Athletic Training | Comments(5)

続・Clinical Human Anatomy Lab。

さて、噂の(?)解剖の授業なんですが、もうなんつーか、とにかく今学期取ってる授業の中で一番面白くて、笑いとオドロキが耐えないクラスなのであります。教授のDr. Borsaもさることながら、TAのJenもGarrethもクラスメートも息ピッタリで最高のメンバーです。たくさんのエピソードが溜まっているのでご紹介します。

●骨を切る。
全身の解剖をだいたい終え、2nd Examを終えたのが2週間ほど前。
それからはもっとカラダをdeepに見ていこう!と、例えば脳や目や内臓や各関節など深いところに進んでいっていました。膝や足首、手首、肘などの関節を見るにはそれぞれの関節をカラダから切り離し、余分やtissueを取り除いて関節包や深くにある靭帯などをexposeする必要があります。
b0112009_1283595.jpgさて、関節を切り離す、とサラっと書きましたが、実際にやってみるとこれがなかなか大仕事。Autopsy Saw(左写真)という器具を用いて、骨ごと切断しなければなりません。例えば足首を見るのであれば脛の真ん中へんをばりばり切らなければいけないし、膝を見るには大腿骨ど真ん中をばりばり切らなければいけないし、そのためには欠かせない道具がコレなのであります。

やってみたーいやってみたーいと騒いでいたら、そいじゃあやってみろーいとこのsawを渡されました。そんなに大きくは無いけれど、なかなかずっしり重たいもんですこの機械。
ゴーグルをしてスイッチを入れるとものすごい振動。しっかり握って思い切って骨にえいやっと当ててみると、切断面の骨が細かい粉になって飛び散って、さらには摩擦で骨の焼けるようなニオイ。うむぅ、真っ直ぐ切るのは思ったより難しい!
私の切った大腿骨は体の中でも非常にしっかりした骨なので、sawだけでは奥まで切れずにトンカチとノミも用いて最後はポキッと折りました。膝関節をトレーに移してほっと一息。いやー、これだけの機械を使わないといけないんだから、ヒトの身体というのは本当に丈夫にできています。
それでもFemur fractureがスポーツで起こることもあるんだもんなぁ。どれだけの衝撃がかかってそーなるもんなんだろうとか考えを巡らすとなかなか恐ろしいですけど。

●Fecal Matter
b0112009_1511045.jpg解剖学に精通してる皆さんならGray matterやWhite matterという単語はもちろんご存知だとは思うのですが…。(Gray matterは文字通り、CNSの中でも灰色がかった部分を指し、主にNeuronで構成されています。Capillary blood vesselsやNeuronal cell bodiesを含むのでこんな色になるんですね。一方White matterは白い部分でCell Axonsから成っています)

これを踏まえて続きを読んでみてください。

さて、このクラスで再三面白単語が飛び出しているのは前述の通りですが、
またもこの日新しい単語が作り出されました。その名もFeco matter。
内臓をそれぞれ取り出すにあたって、ちと厄介だったのが小腸と大腸。これらは全長7mとも言われる長さがあり、折りたたまれるように人体に収まっていますが、なんていうか、スペース取りすぎてて邪魔、なんですよね。解剖を進めていく上で。どかさないと見えないものがあるし、どかしちゃうとトレーに収まらないので置くところに困るし。
なので、各structureをindentifyしたあとにDr. Borsaの指示の下、切り取って人体用ゴミ箱に廃棄してしまうことになりました。いわゆるボクら用語で言う“Appreciate it”です(笑)。
胃のすぐ下の小腸の始まりの部分はハサミですかっと切ってしまえば良いので簡単でしたが、問題は大腸の終わりの部分。言われるままに私ともうひとりのクラスメイトで紐で大腸をキュっと縛り、そのすぐ上の部分をBorsaがハサミでぱちっと切ったのですが…。
その瞬間、中から何やら柔らかそうなものがボトリ。
大腸のほぼ終わりに含まれているモノなんて限りなくアレに近いわけで…。
わひゃぁ、と反射的に声にならぬ悲鳴を上げる私と友人。
どうしたの、と寄ってくる他のクラスメイト。
そこでDr. Borsa、
“いやーFecal matterが飛び出したね”

Fecal=大便というボクら医療専門家独特のjokeなのですが、
もうコレが私たちのツボというツボにはまり、しばし大爆笑してしまいました。

●まさに鉄壁。
脳を取り出そう、ということになって頭蓋骨を眉の上辺りで水平に切り始めたのですが、
何しろ大事な大事な脳ですから、骨以外にも沢山の組織が脳を守り固めていて、
取り出すのは本当に至難の技。骨だけ切ればすぽーんと出てくるってもんじゃないんです。
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せっかくなんで脳をprotectしているstructureをざっと挙げてみましょう(↑)。
まず、skin。肌も大事なバリアのひとつです。身体の他の部位においてもそうですが、病原菌の進入を防ぎ、血管の膨張・収縮/Sweat gland等を通じて体温調節をし、伸び縮みして他の組織への負荷を逃がしてくれる重要な役割を果たします。たかが皮一枚とあなどってはいけません。
それからご存知Skull(頭蓋骨)とそのPeriosteum(骨膜)。
hard protectionとしてがっつり脳を囲んで衝撃から守っていますよね。
更に、その下には3重の脳膜が存在します。外側から順にDura mater、Arachnoid mater, Pia mater。このmaterはgray matterとかとは違ってtがひとつ。materはラテン語でmotherという意味で、Dura materは“Strong mother”という意味になります。その名の通りDura materは3つの中で最も丈夫にできており、伸縮性もほとんどありません。次のArachnoidは同じくラテン語でSpider=クモという意味。というのも、その膜がクモの巣状に張り巡らされているからです。Pia materはDuraの逆で、訳すと“Tender mother”。脳のすぐ表面に位置し、メッシュのような薄~い膜なので脳が簡単に透けて見えます。つまり、脳に近づけば近づくほど柔らかな膜になっていって、ふわふわほわほわ脳を守っているわけですね。
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さーて、それだけではありません。ArachnoidとPiaの間にはSubarachnoid spaceという空洞があるのですが、この空間はCerebrospial fluid(脳脊髄液↑)という液体で満たされています。つまり脳みそって、液体の中に浮いているような感じなんですよね。こうしておけば、万が一先に挙げた防護壁を突破して衝撃が脳に伝わってこようとしても、液体で吸収できるでしょ、ってことなんです。
(私としてはtwisting forceに関しては逆にこのfluidがマイナスに働くように思えるのですが…。まぁこのへんは割愛します)
あっぱれ。まさに鉄壁の守りです、脳みそ。

前置きが長くなっちゃいましたが。
友人のDewayneが頭蓋骨をsawでがりがり切っているのを横で見ていたんです、私。
そしたら、
いきなりどばばばばっと液体が出てきたんですよね。
血液のように濁ってもいない、それはそれはclearな液体が。で、あー、Cerebrospinal fluidだ!!と思って。Arachnoidの膜を切った瞬間だったんでしょうね、きっと。
何でそんなに驚いたかって、普通Cadaverというのは乾いています。もちろん薬品で保存はしているのでパリパリにはなってないですけど、血管の中の血液は凝固しているし、関節包の中の関節滑液はもう全てsynovial membraneを通じてdiffuseしてしまっているから、何かを切って液体がドバっと出てくる、っていうことは基本的に無いんです。死んでもなお今の今まで液体をcontainしていた膜の強さはある意味驚異的で、さっすが脳、よく守られてるなぁとまたも人体の神秘に打ちひしがれ感動すら覚えたのでした。
…マニアックすぎですって?

●脳とか目とか。
さて、何だかんだあってやっと取り出せたBrain。
Jenに、“Sy、脳みそ出たよー”と言われたので、やっていた他の仕事をほっぽってわーいと見に行きました。脳って本当に面白いですよね、皆さんがイメージするまさにそのとおり、しわしわ折り畳まれてるんですもん。誰がいつどうしてこういうカタチにしようと決定したんだろう、不思議だ。
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脳を丸ごと持ってみると、それは意外に軽くて両手にスポンと収まってしまうような大きさで。
でも、それをしみじみ見ながら、これに人一人分の人生が詰まってるんだよなぁと考えたら限りなく大切なモノのようにも思えて。これがその人らしさ、を構成するものであり、もう取り出すことは出来ないけれど沢山の思い出や記憶が詰まっていて、それは確かにヒトとして息づいていたわけであって…。それを両手に今持っているというのは、実に不思議な感覚です。

Cranial Nerve(脳神経)をindentifyしなさい、と言われてそれからいそいそ働いていたわけですが、すすっとJenが後ろから近づいてきたかと思うと、“Sy, look, eyeball”
ぎゃっ。このヒト目玉を手に持ってるっ。
ぎょっと固まった私を見て満足そうにわははと笑いながら去っていくJen。遊ばれすぎです、私。
いやでも目玉は反則ですって。さすがに気味が悪いですって。
b0112009_3394996.jpgちなみにeyeballには6つの小さな筋肉がくっついていて、上下左右、回転といった動きを可能にしているんですよ。もちろん瞼を動かしているのも筋肉です。アナタが本を読んでいるとき、きょろきょろ辺りを見回しているとき、意識していなくてもこれらの筋肉は常に微妙に収縮しあって1mmの誤差も無く目を動かし、“見る”という動作を可能にしてくれているわけです。ヒトのカラダって、実によくできているでしょ。


●おまけ
このエントリーを書くにあたって調べていたら、腸の長さ(小腸+大腸)は欧米人が平均で約7m、日本人は平均約9.2mという資料を発見しました。文献によって長さに多少の違いはあるものの、日本人の腸はアメリカ人のそれに比べて絶対的圧倒的に長いようです。これは何故なのか??
これは、古くからの食文化の違いにあるようです。欧米人は肉を沢山食べる一方で、日本人は米や野菜を多く摂取します。草食動物が肉食動物に比べて長い腸をもつのと同様で、食物繊維を多く取る日本人に置いてはより時間をかけて消化する必要が生まれたところから腸が長く進化していったんですかね。言うなれば日本人は草食動物、欧米人は肉食動物。だからあんなに肉大好きなのかアメリカ人。妙に納得。

もう春学期も架橋を迎えようとしてます。来週が最後の授業で、そのあとはFinalに突入。
というか、もうフライングで来週もFinalじみたテストがいっぱい。
早く終えたい授業も終わるのがもったいない授業もありますが、とりあえず学べるだけ最大限に学んで、Finalまでしっかり受けきりたいですね。クリスマス休みもほぼ返上で走り続けてきたので、ちょっと精神的に楽になるかな、これが終われば。学生の皆さん、あとちょっと頑張りましょう!
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  # by supersy | 2008-04-17 23:59 | Athletic Training | Comments(7)

Regional Teack Meet

に行ってきました、昨日。
ご存知のようにアメリカの高校はNational Levelでの試合、いわゆる全国大会みたいなものがありません。Disrict→Regional→Stateという風に勝ち抜いていって、State Champになれば終了です。やっぱり高校の数が多すぎるからですかね。で、先週Districtで良い記録を残してRegional出場の資格を得た9人の選手達と一緒に、昨日はRegionalの大会に出かけてきました。
場所はBolle High School Jacksonville。
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2Aとは思えないほどキレイででっかい学校で、プールや飛び込み施設もあり、テニスコートもあり、Football fieldも人工芝でちょっとTexas Stateを思い出しました。スポーツもどれも強いみたいでState Champの経歴がズラリ。はーこういうところもあるんだなぁ。

朝の8時Hawthorne出発。私は普段午前中はUFで授業があるんですけど、
たまたまその日は何もなかったし、陸上の子達はなかなかにHigh Maintenanceなので一緒に行くことにしたんです。それを話したら同級生には“あんた…よくやるね”と言われましたけど。
基本的に私たちはAwayについていく義務はFootball以外ないんですけど、
(しかも陸上の大会は朝から晩までですから余計に)
まぁね、せっかく頑張ってRegionalに行けるのだし、行けるのならば行ったっていいですよね。

さすがにRegionalはレベルが高くて、各種目Districtでは一位になったようなうちのコたちも苦戦していましたが、花形の4x400では2位に入る大健闘で、State出場が決定しました!
大学トップアスリート並みの体格をしている選手も多い中、背も小さくてskinnyなうちのコたちが爽快にバトンをつなげていくのはなかなか見応えがありました。Good job!
でも、家に帰ってきたのは朝の1:30…。ごめん、State私は行かないかも(笑)。
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  # by supersy | 2008-04-16 23:54 | Athletic Training | Comments(2)

Gators Orange & Blue Spring Football。

さて。お天道様もびっくりするような気持ちの良い晴天の土曜日、
New Orleans帰りのタカシ氏と、Gators Spring Football Gameに行ってきました!
Gvilleに来てもう9ヶ月くらいになりますが、Gatorsの試合に行くのは全てのスポーツを通して初めて。だって、仕事でもうイヤってくらいスポーツ見てるんで、週末とかオフの日にまで行こうって気分になかなかならないんですもん。でも、Footballの試合は常々一度行ってみたいと思っていたし、せっかくお誘いいただいたので行ってきました!

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というわけで見てきちゃいましたよ、生Tebowwwwww。
赤いジャージを着ているのが彼です。言わずと知れた昨年のHeisman Winner!
Footballのシーズンはアメリカでは9月から12月にかけて、つまりは秋学期なんですが、
春学期にも一ヶ月ほど集中的にトレーニングを重ね、この時期にSpring Football Gameと題してチーム内での紅白戦をするのがお決まりです。つまりはお披露目と練習を兼ねたものなんですけれど、アメリカのトップレベルの大学ともなればTV中継も入って大々的にやっちゃったりするようです。ここ、UFではチームカラーのオレンジチームと青チームに別れ、試合を行ないました。ESPN中継も入っていて、この暑いのに解説者の方たちはスーツでお出まし。いやいや、大変だなぁ。

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TexasState時代は、Student IDがあればどの試合も無料で入れたのに、ここではSpring Football Gameさえ、学生以外はお金を払わないと入場できません。これがD-1 AAとAの違いなのかな。それでも会場は観客でひしめいていて、やっぱりGvilleはFootballの街なんだなぁと再認識させられました。スポーツにこれだけ盛り上がれる国は、やっぱアメリカくらいなんじゃないかな。こういうところ、好きだなぁ。

4時間ほど太陽の下にいたので、ものすごい日焼けしちゃいました。
顔も腕も足も真っ赤だー。まぁ、もうすぐHigh SchoolのSpring Footballの練習も始まるし、
こんなのとは比べ物にならないほど毎日太陽の下にいることになるのだけれど。
大学Footballチームで働くトレーナーの皆さんもお疲れ様でした。
願わくば、皆さんのSpring Football Gameが怪我無しで無事に終了していますように。
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  # by supersy | 2008-04-12 23:59 | Sports | Comments(2)

Moving on and moving up

日本では3月が別れの季節、4月が出会いの季節、って感じですけど、
アメリカは学期がズレてますから、そこらへんにもズレが生じますよね。
5月が別れの季節、夏を挟んで8月が出会いの季節、といった感じかな?
どっちにしても、別れの時期が段々と近づいてきています。
うちの直属の上司・Dr. Doverもこの5月でUFを去ることが決まっていて、
残されるほうとしては寂しいばかりです。

でも私も、状況が変われば残される側ばかりでもなく、去るほうでもあるんです。
もうここんとこずっとですけど、コドモタチによく聞かれるのがこんな質問。
“Sy, Are you gonna be here next year?(来年もここにいるの?)”
私は来年は別の高校での勤務を希望しているので答えはNo、なんですけど、でもまだ次の高校が正式に決まったわけではないし、その決定権は私ではなく上司のDr. DoverにあるのでHawthorneに残る可能性が完全に0%なわけでもないし、“I don't know yet.”と答えるようにしています。まだわかんないなぁ、うちの上司が決めるからなぁ、と言うと、“じゃあその上司に電話させて!!Syが残れるように頼んであげる!”なんて可愛いことを言ってくれるので、こいつら健気だなぁとその度おねいさんは涙がちょちょぎれるわけですが。

一応説明しておくと、私はHawthorneの子供たちもコーチたちも本当に好きだし、
同じところに残っていれば2年目は要領が分かっているぶんとっても楽になるだろうとは思うのですが、今の自分に必要なのはより新しい環境に身を置いてより新しいことを学んでいくことで、“居心地がいい場所に落ち着くこと”ではないんです。そんなの、20年くらい早いと思うんですよね。来年はUndergradの部下を持って“教える”という経験も積んでみたいし、そのためにも違った環境へ動きたい、と考えているわけです。

だから、申し訳ない、戻ってくるつもりはないんだとは思いつつ、そんな風に答えているわけです。でもこんな風に誤魔化していても、戻ってこないんだろうな、と何となく感じ始めているコも少なくないわけで。

Sy、どうせ戻ってきたくないんでしょ、と拗ねたように呟いた子がいました。
いや、戻ってきたいとかきたくない(want)とかだけじゃなくて、何が本当に自分に一番良いか、
何をすべきなのか(should)ということを考えて決めないといけないことなんだよ、と答えたのですが、
それじゃあ、Syはボクらには何が一番良いかは考えてないんでしょ、と返されました。
この一言、本当にココロにぐさりと刺さりました。
冷静に考えて、恐らく私のようにお人好しのATは珍しいでしょうし、これだけ選手のためを考えて働くATはそういないと思うんですよね。自分で言うなよと言われそうですが、選手ひとりひとりのニーズに合わせて仕事をadjustさせるのは私のphilosophyですし、自分がやるからには自分のできる最高のqualityのものを、と考えていつも仕事をしている自負はあります。そもそも私が当たり前と思ってやる最低限の仕事がアメリカ人ATにとっては“あんたそんなこともやってるの、偉いね!”と言われることも全く珍しくなく、Footballの2-a-days初日にウォーターボトルにキンキンに氷を入れておいたら、バレーボールや野球の練習初日に水持っていったら、選手やコーチに“前のトレーナーはこんなことしてくれなかった、本当に助かる、ありがとう!!”と感動してもらってこっちがびっくりしたこともありました(こういうときこそ本当に日本人に生まれて良かったと思います。心配りはやっぱり世界最高レベルです、日本人)。
そう考えたら、うーん、確かに来年は皆また苦労するのかな、私が残ったほうが彼らにとってはいいんだろうな。なんて思えてもしまうんですよね。

Deanにも同じ質問をされて、Syは違うところに行きたいかもしれないけど、同じヒトが長くいてくれたほうが子供のためにはいいのよね、とも言われました。うーむ、たしかにほぼ毎年Athletic trainerが入れ替わるというのは、子供にとっても目まぐるしいんだろうなぁ。

どれくらい戻ってくる確率がありそうなの?と聞かれて、
うーん、5%くらい?って言ったら、そんなの無いも同然じゃない!とコドモに怒られました。
いつもそうだ、友達ができたと思ったらいなくなっちゃうんだ、とこれまた拗ねながら言う
彼を見て、毎年こんな思いをしてるのかなぁこのコたち、と思ったり。
時間があったら試合とか見に来るからさ、って言ったのは、おねいさんのせめてもの本音ですよ。

ヒトのためを考えて動くのがこの仕事だけれど、でも夢ばかりは譲れないし、こういうときくらい我侭にならなければ。皆の残ってくれと言う気持ちはしっかり受け取りますが、I gotta move on and up、新しい一年を自分のためのものにしないと。

ともあれ、惜しまれるというのはありがたいことです。
フロリダに引っ越してきたときは、嫌われたらどうしようなんて不安満載でしたから。
だって田舎の小さな高校でしょ。日本人を見たことも無いような人たちの中に私が突っ込んでいったら、拒否反応を示す人もいるんじゃないかななんて思っていたんですよね。杞憂でしたけれど。
別れを考えると寂しいけれど、同時に未来にわくわくもするし、ここまで約8ヶ月ここで自分がやり遂げてきたことには誇りを感じます。もうHawthorneでも残り2ヶ月を切りました。最後までしっかり自分らしく仕事をやっていかねば、ここまで頑張ってきた自分に申し訳が立たない。ラストスパートという言葉はこういうときのためにあるのかな。今一度、初心に戻って気合を入れなおしたいと思います。ういっす!
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  # by supersy | 2008-03-25 23:59 | Athletic Training | Comments(4)

I felt soooo evil!!!!

Weightlifting meetを終えて無事に帰ってきましたー。
意外にサクサク進んだので早く終わって幸せ!怪我人も出なかったし。
気がついたらコーチに大量のWhite tapeをうちのATRから盗まれていて、床という床にマーカーとしてべたべた張られていてショックでしたけど。。。あれ、最後の一箱だったんですが…。
どうしてヒトコト言ってくれないのかしら。

ともあれ、無事に終わってほっとしています。
あ、体育館の床は案の定キズだらけになってました。ははは。
大会後、床を見つめて唖然とするうちのADに、ホラ、だから言ったじゃないすか、とにやりと声をかけてみました。まぁ今回の事情が事情だから仕方ないし、そもそも来年に体育館の床の張替えをする予定だったからその理由がひとつ増えたと思えば、ね。

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さて。思えば初めて解剖の授業を取ったのはUndergradのAnatomy & Physiology。
解剖と言っても動物が中心で、ネズミやネコやブタやその他もろもろを見たんでした。
次は同じくUndergradのPT(理学療法)のクラス。これは動物ではなくヒトの体で、
PT studentが既にdissectし開いてある状態のカラダを見る、というものでした。
それからインターンで同様にCadaverを使って解剖を教えたりもしましたし、
手術も足首から肩まで色々見学させてもらったし、
今は以前に書いたClinical Anatomyの授業で皆でさくさく献体を切ってますしね。
こう振り返ると、解剖も随分と今までやってきています。

よく聞かれるのが、“気持ち悪くない?”とか、“怖くない?”
正直言うと、TVで注射のシーンを見るのすらもダメなタイプの私は、毎回、“こ、これ自分にできるのかな?”と緊張こそしてたんですけどね。自分はそういうの苦手なタイプの人間なんだと思っていたし。でも、慣れてしまうと、というか、学びたいという探究心が先行すれば別になんてこたぁないんです。うわー、すごい習ったとおりに並んでらーと再確認することも、えええ、こうなってるんだ!と驚くこともいっぱいです。教科書を読んでいるのと実際に見てみるのとでは大違いだし、いったんイメージとして自分の中に入れられれば、その知識は現場で生きるチカラになります。
だから、気持ち悪いとか怖いとか、全然思わないんですよ。
献体に毎回感謝の気持ちを持って大切に扱わせてもらってます。

でも、今週はさすがに、“うっ…”と思うことがありました。
そのお話を少し。
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さて、Clinical Anatomyの授業ですが、背面を切るところから初め、一回目の試験の後は献体をくるりとひっくり返して仰向けにしてあれこれ切っていました。首、肩、腕、手、胴、足…。私たちも作業に随分慣れてきたので、これらの解剖も非常に順調に進んでいたんです。
で、月曜の授業でDr. Borsaがついに“さて、そろそろ顔を切ろうか”と。

うわっ。顔ですか。少しばかり怯むボクのココロ。

TAの“顔は皮を掴んでべりーっとひっぺがせるから。私たちは去年そうやったわよ”という言葉に、

うわっ。ひっぺがすんですか。と、ますます怯むボクのココロ。

誰がやる?という声に皆大人しくなっていたら、“Sy、やる?”と名指しで呼ばれたので、
覚悟を決めて、もちろんやりますとも、と返事して挑戦してみることにしました。うへー。
教授が、“まず残ってる耳を取ってしまいなさい”というので、
ココロの中で、ごめんなさいアナタに恨みは全くないんですけど、と(今更といえば今更ですが)謝りながら耳を切り離しました。ちなみに耳は軟骨でできているので、メスで簡単に切れてしまいます。
これもよく観察すると小さな血管が走っていて興味深いですよ。…と、こんな話はいいとして。
Skin layerを引っ張るときには、普通に手で掴むだけだと滑ってしまうしGrip strengthも弱いので、めくった肌にハサミで穴を開けてそこに指を突っ込んでがっつり掴みます。
ええ、そうやって引っ張ってもskinって千切れないんですよ。タフにできています。
マスクを剥がすように、顎の下の辺りの皮膚を掴んで、思いっきり体重をかけて上方に引っ張ってみる。むむ、剥がれない。まだまだ色々な組織がひっついているので、別のクラスメイトにメスでそれを慎重に切ってもらいながら(顔の皮膚は薄くて、そのすぐ下に筋肉やら何やらいっぱいです)、私はひたすらうんうん引っ張っておりました。
何だか亡くなった方をいじめているような気分になって罪悪感を感じ、I feel so evil right now...と呟いたら、You've cut his legs and stuff already, what are you talking about now!?と突っ込まれてしまいましたが、それでも、うーん、顔の皮膚を全体重をかけて引っ張っているというこの絵面はどうも、やっぱり“悪いことをしてる”気がするのです。
気持ち悪いや怖いとは違うのですが、とんでもなく申し訳ない気持ちが、この日一日続きました。
コドモに“Sy, how's your day?”と聞かれて“Well I guess it's a good day cuz I peeled the skin off from a cadaver's face...”と答えたりね(苦笑)。

しかしこれらも全部学習のため!本当に自分の体を献体として私たちのような学生のために
捧げてくれる方々にはアタマが上がりません。色々見てきているだけに心底そう思います。
感謝と尊敬の気持ちを忘れずに、残る今学期も目一杯勉強させていただきます!うす!
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  # by supersy | 2008-03-21 16:00 | School | Comments(4)

思いっきし風邪ひいてます。

ひっさしぶりに思いっきり風邪です。
食べ物をカラダが拒否するようなどでかいやつです。
いやぁ、きっついっすね!!!!!


Softball gameをホームでふたつ終え、疲れて帰ってきたのが火曜日の夜。
あまりのだるさに、これは疲れすぎてるだけなのか?風邪の前兆か?とさっさと寝たのですが、
次の日起きて声が出なーい。うわー。風ー邪ーだー。

水曜日は元々授業がないという素晴らしい日なのですが、
この日は仕事も陸上もSoftballもawayで試合、ホームは野球の練習のみだったので、
ADに話して休ませてもらうことに。すごい、こういう事情で仕事休むって初めてかも。
上司から“なるべく週25時間になるように上手く調節しなさい”と通達されていたのと、
今週はまだまだ土曜日まで目一杯こき使われるのでたまにはこんなのもいいかなと。
で、水曜日はもっぱら家でおとなしくしてたんですけどね。
夜になって風邪が勢いを付けて悪化。なんで?

今日、木曜日はまたSoftballの試合が2試合あったので、行かなくちゃいけない。
でもこの体調では無理かもしれないと代打のPeteに連絡してみるも、彼はもう他の試合をカバーしなければいけないとのこと。上司は風邪がひどいなら行かなくてもいいよと言ってくれるけど、むー、うちの性格上、行かないわけにはいかない…。やっぱり子供が心配だし。ATSの頃は風邪で休んだってそんなに周りに影響なかったけどなぁ。ひとりで働くって、代わりがいないって、こういうときにキツいなぁ。
そんなわけで風邪を押して働きに行ってきました。
コドモに風邪うつしたくないので試合中はダグアウトの外にいましたけど(笑)
薬が効いたのか少しは楽になったのですが、“Syー、何で昨日いなかったの!”と子供たちもぴーぴー大量にやってきたので何だかいつもより余分に働いていたような気がします(笑)。

で、今は家に帰ってきてまたぐったりしているところです。
明日は朝から一日中Weightlifting meetがあるのでエネルギー貯めて臨まないといけませぬ。
今回うちはSub-sectional meetをホストしているので、なんだか10校くらい来るらしい。Head Weightlifting Coachの緊張がハンパじゃないんですもん、こっちまでドキドキしちゃいます。うちのWeight roomは非常にちっちゃいので、今回は体育館にベンチプレスやら何やらの器具を並べて行なうようです。あんなに薄いゴムを敷いただけじゃ、床、キズつかないのかな??
どうせボロボロな体育館だけど、ちょっと心配…。
とりあえず、運行がスムーズに行くように私も目一杯働いてきたいと思います。

…そのために、今日はシャワーを浴びて早く寝ます。
オヤスミナサイ。
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  # by supersy | 2008-03-20 21:30 | Athletic Training | Comments(3)

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