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PRI東京講習終了。

完全燃焼です…。

大阪で頂いた感想・意見を考慮しながら試行錯誤を重ね、7月25-26日と東京会場でのPRI講習、Myokinematic Restorationを文字通り私もケニーも全力で教え切りました。勿論反省点・改善点はありますが、現時点でのベストを尽くした達成感はあります。燃えまくって燃え尽きました…ふいー。

両会場(大阪・東京)とも、諸事情あって我々が本来意図していたよりも受講者がかなり多くなった結果、東京会場ではなんと69名(AT、PT、柔道整復師や鍼灸・あん摩マッサージ師さんはもちろん、整形外科医さんや歯科医さんもいらしていて興奮!)にご参加いただきました。PRIの講習として過去最大規模だそうです。参加してくださった皆さん、それから大阪に引き続きラボアシスタントをしてくださった大貫さん、本当にありがとうございました。何より、主催してくださったスポーツプログラムスのスタッフの皆さん、完璧な仕事っぷり、感動しました。あんなにてきぱき気持ちよく動くスタッフさんとお仕事をご一緒したのは初めてです。ありがとうございました!
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さて、日本でのPRIはまだまだ始まったばかりです。
今回新たに、大阪50名+東京69名の、119名の『PRIファミリー』が日本に誕生しましたが、これからも定期的に講習を重ね、新たな基礎コースも翻訳・提供して続けてこそ意味があります。今回受講していただいた方には肌で感じてもらえたと思いますが、PRIは一朝一夕で獲得できる理念・技術ではありません。常に試行錯誤して発展させていくものなのです(Ronもその他のPRI講師も、日々考え、討論して感覚を磨いています)。
こうして『はじまり』に携わらせていただけたのは幸いですが、ここで満足せず、これから根っこを広げていくための構想を色々とJenとケニーとで話し合っているところです。ここに書いておかないと聞かれ続けそうなので一応現時点で話し合っていることをお知らせすると(まだ正式決定でないのはご了承くださいね):
 - Myokinematic Restoration
  12月半ば、下旬に東京と大阪で新たに1回ずつ開催
 - Postural Respiration/Pelvis Restoration
  2-3年以内を目処に、マニュアル翻訳・日本語で今回同様に講習開催
…という感じです。基礎コースであるMyokin/Postural/Pelvisは最終的には全編日本語で、日本各地での定期開催ができるように環境を整えていきたいと思います。主催してくださる団体は引き続き募集中です。場所、時間、集客数、会場の環境(充分な壁があるか、必要なテーブルが揃うかetc)などの条件が合えば是非前向きに検討させていただきたいと思っています。是非PRI Japanの方までご連絡くださいませ。

アドバンスのコースは…これは短くとも2-3年経ってからの提供になるでしょうけれども、恐らくPRI本部からの講師を招いて通訳しながらの講義が一番現実的かも知れません。いつかRonさんにも日本に来てもらってお話してほしいなぁーと勝手に願っています。その時、皆さんがRonの言葉を心から楽しめるような環境を作らねば、です。
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  by supersy | 2015-07-27 12:30 | PRI | Comments(2)

PRI大阪講習終了。

PRI大阪講習、一昨日と昨日で終了しました!
まずは参加してくださった50名の皆さん、
我々の無理なリクエストに笑顔で応え、開催会場の場を提供して下さった桃井先生、
ラボアシスタントとして臨機応変に学びを広げてくれた拓人くんに大貫さん、
本当にありがとうございました!
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全編日本語で行う、日本での初めてのPRI講習!ということで、
PRI創立者のRon Hruskaの言葉を出来る限りそのまま、でもいかに分かりやすくどう皆さんに伝えるか…。講師を務めたケニーと私とで、長い試行錯誤の末についに行えた講習当日でしたが、好き嫌いが別れる、クセのある内容にも関わらず皆さんにPRIコンセプトを暖かく受け入れて頂いて感謝しています。
講習中飛び出した質問や意見を聞いていても鋭いものが多く、日本の皆さんは真面目で勤勉で、辛抱強さも兼ね備えている、"PRI向き"の人種なのかも知れない…なんて感じていました(飽きっぽかったり短気なヒトにはしんどい内容かと思います)。終了後に書いてもらったアンケートにも、「早く他の基礎コースも!!早く!!」という意見が多くて、「もっと食べたい」と思ってくれる方が多いのは本当に嬉しいです。今回の内容も是非もぐもぐごっくん消化して、色々試した感想があればまた是非聞かせて下さい。消化不良にならないようよく噛んで。噛めば噛むほど味が変わってきたりしてまた面白いんですよー。

個人的には、正式にPRIからの依頼を受けて日本本格展開プロジェクトが動き始めて一年半ちょいかと思うのですが、こうして実現に漕ぎ着けられたというのがもう感無量です。PRIを学び始めた頃「なんじゃこれ面白いけどワケワカラン」と思っていたイチ参加者の私が、まさかこんな風に伝える立場になるとは思ってもみませんでした。今回の開催にはケニーのマニュアル翻訳が要だったので、それに費やした彼の労力と時間というのはもう、いやはや、頭が上がりませぬ。けにちゃんありがとう。講師2人という独自のスタイルでの開催でしたが、パートナーが彼じゃなかったらこう楽しくはならなかったと思います。10年来の友情あってこそ生まれた和やかな(ちょっとアホっぽい)空気もありました。

参加者アンケートを一つ一つ読みながら、
東京講習をより良いものにするために修正加えていきたいと思います!
あっ、宿題もしないとマズいかな。ぬーん。
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追記です。

今回参加して頂いた方が受講した感想をブログに書いてくださったのを、
この場を借りてご紹介したいと思います。

佐藤博紀さん: TEN ~the Space for your Life & Body~

ヒロさん(↑)は私が渡米前からATのヒーローとして憧れていた先輩。ATCとしてこの世界をずっと引っ張っていってくれている方です。そんな様々な主義のアプローチを使いこなすこの大先輩に「PRIはロジックだ(理に適っている)」という感想を持ってもらえたのは素直に嬉しいです。ヒロさんありがとうございます!

PRIを発明したのは私ではない、他でもないRonですし、全てのcreditは彼に行くべきということは改めてここで強調させてください(…私は文字通り日本語で伝えただけ)。そして、PRIのみ用いれば全ての患者は全快する、と断言する気も毛頭無いですが(=他の主義のアプローチには一切頼らない、ということはない→つまり、タイミングさえ合えば他の主義も充分に活用できる)、PRIに基いての介入が皆さんが「厄介」と感じている患者さん・症例の臨床的ブレイクスルーになれることも多いのではないかと勝手に考えています。皆様の臨床の視野を広げる「きっかけ」になれば幸いです。

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おまけの写真です。かなりの数のATCが集合したので、最後にいたメンバーで。
改めて、ありがとうございました!
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  by supersy | 2015-07-21 11:00 | PRI | Comments(0)

ごろごろ靭帯関係文献まとめ。

面白い論文まとめメモメモです。
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これは面白かった!
アスリートがACL断裂したときにはauto- かallograftを使って再建手術をするのが今やスタンダードとして定着していますけど、それに至るまでには長い長い試行錯誤の歴史があります。初期にはACL Repair (修復)も試みられたし、合成素材の人工グラフトとかも色々なものが試された。しかし結果は無残なまでの(>90%)失敗!!!だったんですよね。

…でも、かといって現在スタンダードになっているACL再建が完璧かというとそうではないんです。大きな乗り越えるべき課題がふたつあります。

1. 失敗率は未だに他の手術と比べて結構高い
  →文献にもよりますし、何を『失敗』と定義するかにもよりますが、
   高いもので失敗率40%というリポートも。
2. どんな手術をしてみても、結局早期OAのリスク10倍という危険性は下げられない
  →ダブルバンドルにしようが、トンネルの位置を変えようが、とにかく無意味。
   故に再建手術こそ成功すれど、患者さんがその後、若いうちから
   慢性的膝の痛みに悩まされたり、生活を制限されることも珍しくない。

これら問題を克服するのに、実は、いまこっそりACL Repair(修復)の注目が再び高まってきています(…といっても、実用化されるまであと10年はかかりそうですが)。『修復』というのは、断裂した靭帯を完全に取り除いて新しい腱を靭帯代わりに使う『再建』とは違い、千切れた繊維を縫合しなおしてオリジナルの組織を残し、そこから靭帯の再生を図る技術のこと。これは、初期の手術で失敗率90%超と、逆・輝かしい数字を残しています…が、何故今?もうこの技術は諦めたのでは?

そもそも、ACLが『再建すべきもの』と認識されるようになったのは、
『自己修復が可能』なMCLに比べて、ACLが「血流に限りがあり、自己治癒力が無い」とされていたからですが、これが誤りであることは結構前から研究で分かっているんです。血流、怪我に対するneurogenic reaction、collagen production…そういうものは、実はACLとMCLでは酷似しています。自己治癒の可能性はACLにも充分備わっている。では、決定的に違うのは何か?
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それは、platelet clotなんですね。部位の損傷が起こり、出血が起こったらまずできるはずのもの、血栓の形成です。ACL損傷時は関節内で滑液がシャバシャバ動いてしまうため、修復の足場になる充分な粘り気のある『血栓』が作れない/作っても流されてしまう。新しく繊維を形成しようにもそれらが落ち着くために必要な足場となる血栓がないから、靭帯の充分な補強が行えない。結果、治らない。

んで、この論文にはACL修復に絡めて細胞治療(これは今度stem cellの正しいdifferentiationを促せるように慣ればかなりアリなのでは)、遺伝子治療(プロテイン合成を促進するRNAに書き換えるウィルスを敢えて入れたり…でもabnormal cell growthから発がんのリスクとか、実用性はマダマダ)、Growth Factor投与(PRPがその典型)など色々論じておりますが、結論としてはbio-scaffoldsの将来性を大きく示唆しています。scaffold = 足場、という意味ですが、つまるところ修復した組織の周りに人工の『足場』を提供し、繊維が引っかかり活動する場になれるようなそこそこ閉じられた空間を作ってやることで、先に問題となっていたconstant synovial fluid flow→unable to establish clot formationという課題を克服できるのでは?ということです。動物実験ではこのセオリーに答えるような良い結果が出ており、中でもPRP + Scaffoldを併せると相乗効果が有り、特にoutcomeが良かった、なんていう報告もあります。

そこまでして再建ではなく修復をしたい理由には、
 - 元々の組織をpreserveするため、proprioceptionが失われない
 - 少なくとも動物実験の段階では、Reconstructionと変わらないclinical outcomeで、
  且つOAのリスクがかなり低く保てる
OAのリスクが、というのは本当に面白くて…。最近の大規模な動物を使ったRCTではACL再建をした膝の80%にOAが一年以内に確認されたのに比べ、repairしたグループではOAがひとつも確認されなかったと。80% vs 0%ってのは…すごいですね。ACL損傷の現存する唯一のOAに有効な治療法として、これからの発展に期待です。

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これも面白いです、喫煙が膝の1) 靭帯; 2) 関節面軟骨: 3) 半月板の手術からの回復にどう影響を及ぼすか?というSystematic Review。

結論を先に言うと、
1) 喫煙は靭帯・軟骨の両組織の治癒を大いに妨げるものである。
 (半月板に関する研究は未発表なので今回は検証不可)
 特に、decreased cell density, type I collagen expression, strength/stiffness
 of the ligament, growth factors, fibroblast activity, protein content…などなど、
 様々なレベルでの治癒の妨げになる結果、機能回復が充分に起こらない/graft failureの
 可能性を高めてしまう等、多岐にわたってその悪影響が報告されています。
 中でも、手術の場合、治癒の初期に起こるべき「fibroblast, RBCs, macrophagesの
 機能」を喫煙によって低下させてしまうのは致命的と言ってもいいのでは…
 という考察でした。

やはり、医者がこういった手術をする前に「喫煙しているなら禁煙を」を進めることはこれからも続けられるべきだ、とこの論文では結論付けられていますが、「どのくらいの期間やめるのがベストなのか(手術前後だけでいいのか?: time-dependent relationship)」、「どのくらいの喫煙だとどういった影響が出るのか(dose-dependent relationship)」などもまだまだ研究が必要です。でも、こういう内容はRCTが組みにくいから難しいですよね…。先進国では喫煙率はどんどん下がりつつあるし

b0112009_15344054.jpgあと、これは靭帯関係でも論文でも無いんですけど最近読んだので!
解剖学を勉強する者、やはり日本における解剖学の進化の歴史をappreciateしないとアカン!と思って、新装版・解体新書(講談社学術文庫)を読んでいました。ターヘル・アナトミア。杉田玄白がこれを訳した時は漢文調だったのですが、この本は更にそれを現代語訳したものなので私でもスラスタ読めます。

ほとんどオランダ語を知らなかった杉田玄白が苦労しながら同朋らと訳したこの本、「五臓六腑などの間違った概念ばかりに囚われている中国・日本の医学ではいけない!オランダの解剖に基づく忠実な解剖学から学ばねば!」「これで日本の医療の質は飛躍的に伸びる!歴史を変える本になる!」という熱い思いがこもっています。自分でも誤訳が多いのは分かっていたそうですが、それでも私が生きているうちに絶対に出版にこぎつけなければいけないと目の色を変えて、スピードを落とさずガンガン翻訳を進めたそうな。「私が思うに…」と個人的見解を追記している部分も多く、まだまだ臓器の機能等、推測していたものが多い中、この時代にここまで解剖学を深く掘り下げていたとは感服です。我々は、こういった人たちの尽力があってこそ、いまかなり確立された医学を学べているということを、改めて感謝しなければなーと思いました。
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  by supersy | 2015-07-13 15:30 | Athletic Training | Comments(0)

日本滞在記録4: REACH主催Weekend Workshop。

今週末は秋葉原でREACHさん主催のWeekend Workshopにお呼ばれしてきました!
秋葉原で講演…なんて、メイドカフェの横ででもやるのかとドキドキ向かったら、電気街とは逆の静かめなオフィスが並ぶ辺りでした。メイドカフェちょっと行ってみたかった…わけじゃないけどー、別に残念じゃないけどー。

2日間のワークショップでしたが、私は一日目の一発目アタマと、二日目のトリの講義を努めさせて頂きました。前回Guardians AT & Therapyさん主催のEBP講習とは全くテイストの違う、「知ってるとトクトク!ミニ知識・技術シリーズ」という感じで、施術者自身のルーティーンを崩すこと無く、その日からでも『ちょい足し』で現場に活かせるヒトヒネリについてお話させてもらいました。実技も交えてワイワイ楽しかったです。現場の皆様のブレイクスルーのひとつの助けになりますように。
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他の講演者さんのお話も他分野のものが多く、面白くて勉強になりました。日本での繋がりが今まで非常に限られてきた私としては、REACHの方、参加者さん含めて色々なとお話できたのもとても幸いでした。貴重な二日間ありがとうございました!

さて、これで今回の日本滞在での講演は6つのうち4つが終了です。
日本での講演活動というものがそもそも初めてだったので、参加や主催に関わってくださった方から色々な意見感想リアクション聞かせて頂けると嬉しいです。アメリカでいつも見ている学生相手に話すのと、こういう講習会でお話するのは何しろ勝手もニーズも違うので、まだまだ色々試行錯誤中…。トピック、構成、プレゼンスタイルや距離感…ここが良かった悪かった、こういうものが求められることが多い等、どんなアドバイスもありがたいので、ご意見お聞かせくださいませ。次に活かしたいと思います。

残るはPRIの大阪(7/19-20)と東京講習(7/25-26)のみ…というか、今回はこれがメインで一番の長丁場ですからね!これも気合入れて頑張っていかなければです。大阪、東京会場で多くの皆様にお会いできるのを楽しみにしております!
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  by supersy | 2015-07-06 14:30 | Athletic Training | Comments(0)

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