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CSCS受験。と、マグロ漬けちらし寿司。

ふぃー。

今日CSCSを受験してきました。
Jacksonvilleで受けられたのですけれど、それでも指定された試験会場に行かなければならず、
(しかも会場だったのは所謂Testing Centerではなく、何故かH&R BlockというTax office。
 確定申告前のこの時期だけになかなか混んでて、明らかに私は邪魔者でした(苦笑)
片道25分くらいでしたかね。
試験で、さらに行き慣れない場所に行くのって何だかどきどきしません?
しかも、試験が2セクションあり、Scientific Foundationsというセクションには1時間半、
そしてPractical / Appliedというセクションには2時間半の時間制限なので、合計4時間。
そんなに長いテストを受けたのはComp Exam以来なので…
完全にout of test-taking shapeじゃああ、とちょっと直前に焦りましたけど(笑)、
始めてさえみれば、するりと滞りなく無事終了。
結局テストにかかった時間は賞味2時間くらいでした。
ペーパーの試験のときは結果が郵送されてくるまで一ヶ月くらいかかっていたんですけど、
コンピューターって便利ですね。テストが終わって出てきたら、早速結果がプリントアウトされて
手元にやってきました。確認してみると…無事両セクションとも合格!
これで私もCSCS、つまりCertified Strength & Conditioning Specialistの仲間入りです。
これで一年前には2つしかなかった私のCredentialが6つになりました。
Sayuri "Sy" Hiraishi, MS, ATC, LAT, CSCS, NASM-PES, CES。な、なげぇ。
とりあえず、当分はこんな感じで行こうと思います。
ここまでは前哨戦。やることもやったし、いよいよ動き出さなければなりません。
ちょっとだけ、勉強からは休みを取ろうかな。と言っても、いつまでもつやら(笑)。

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テストのあとは、お昼を外で食べたついでに、一度も行ったことのなかった
The Fresh Marketという、ちょっと高級おしゃれスーパーに足を伸ばしてきました。
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ここは、テキサスでいうところのCentral Marketみたいなお店。普通のスーパーと比べてオーガニック思考というか、品質にこだわっているというか、新鮮な野菜や果物、お肉やシーフード、お惣菜も沢山ありますし、量り売りのスナックも様々な種類が用意されている、とても目に楽しいお店です。何故途端に羽振りがそんなに良くなったのかって?とんでもない、そんなわけじゃありません。水泳の選手の親御さんたちが、Conferenceでコーチや私たちスタッフに“Thank you gift”を紙袋に用意してくださって、その中に、アップルバターの瓶詰めやムーンパイ、Thank you cardと、それにThe Fresh MarketのGift Card $50ぶんが同封されていたのです。申し訳ないくらいなんですけど、せっかく頂いたのだから、と、初めて来てみることにしたわけです。

普段あまり買わないようなものも色々買って、ほくほく顔で帰ってきました。
買ってきたマグロで、ちらし寿司というか漬け丼というか、そんな素敵な夕飯を作ってみました。
さやいんげんを買い忘れたので、グリーンピースで代用。どんまいです。
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明日はちょっと、久しぶりに丸一日ゆっくり休めるオフです。
仕事の山と勉強・試験で疲れた体と頭をしっかり休めようっと。運動もしてこようっと。
皆さんも、良い日曜日を。
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  by supersy | 2010-02-27 21:30 | Athletic Training | Comments(3)

Patellar Lateral Instabilityの原因と、バレンタインデー。

以前にも書いたAnatomy of Movementという本ですけれども、
実はカンファレンスに発つ前にちょうど読み終わっていました。
なかなか面白い本でした!前にも書きましたが、Junior/Seniorくらいの学生にお勧めです!

中でも思わずなるほどと唸ってしまったのが、PatellaのLateral Instabilityの話。
Patellar Dislocation(膝蓋骨脱臼)っていう怪我が、スポーツではたまに見られるのですが、
これはどういうことかというと、膝のお皿が本来あるべき位置から逸脱して、
戻らなくなってしまっている状態のことを指します。
下の図(↓)でいうと、左上が分かりやすく図解されたもの。
左下が実際に怪我をしたときにはこんな風に見えます、という写真で(この人の左膝、
変なところがぼこっと出っ張っているのがそうです)、右がレントゲン写真です。
(白い矢印が指している、うっすら白い部分が膝蓋骨。明らかに飛び出ています)
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この怪我の良いところは、多くの場合は膝を頑張って伸展させれば自然にreduceされる、というところで、しかもほとんどの場合は手術を必要としません。リハビリは色々必要ですけれどね。
統計で言うと、5.8/100,000くらいの確率で起こる怪我だそうですが、
adolescent(思春期の子供)に限って言うと、29/100,000と途端に跳ね上がります。
スポーツをしたり、一番アクティブに動く時期だからでしょうか。

私も何回かdislocation(脱臼)やsubluxation(亜脱臼)を見たことがありますが、
膝蓋骨の脱臼のほとんどの場合がLateral(外側)と言われており、
私が見たケースも例外ではありませんでした。授業でもundergradのときに散々習いましたもの。
Patellaの脱臼はlateralがダントツで多いって。
当時は“何故?”と疑問に思うことも無く、そうなのかー、と納得してここまで来たんですが、
この本がその理由を詳しく解説してくれていたので、非常に納得してしまったのです。

Patellar Dislocationの2大原因と言われているのが、
 ●Direct Blow
 ●Twisting Force
Direct blowに関しては非常にstraight forwardだと思います。
何かが膝に、横からがーんとぶつかる、お皿がスコーンと動いてしまう、脱臼が起こる。
さて、じゃあ、Twistingというのはどういうことなんでしょ?

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これを解明するには、
ちょっと解剖学の知識が必要になります。

左の図をよく見て欲しいのですが、これは人間の下半身の骨格です。骨盤から出ている長い骨が、Femur(大腿骨)。人体の中でも一番長い骨です。これ、見てもらえると分かると思うのですが、地面に垂直に、というよりは、膝に向かって少し内側にナナメに走っていますよね?この角度が、実は非常に重要なんです。

ASISからMid-patellaに引いた直線と、Mid-patellaとTibial tubercleを通る線をそれぞれ引き、これら2つの線を結んで出来る角度のことを、Q-angleと呼びます。
この角度、男性は平均14°ほど、女性は約17°と言われています。女性のほうが骨盤が大きいので、自然と角度も大きくなるわけです。Genu valgum、英語で俗に言う“knock-knees”、日本語で言うところの“内股” の人なんかは、もっと角度が増えてキツくなるわけですね。



ということは、です。
大腿四頭筋から伸びているQuads tendon(大腿四頭筋腱)、ひいてはPatellar tendon
(膝蓋靭帯)を繋ぎ、守り、Biomechanical advantageを作る役目をしてる膝蓋骨は、
この角度によってどう影響されるのでしょうか?

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膝の曲げ伸ばしの動作をしている最中、Quads tendon/patella/patellar tendonのcomplex(↑)は、
pullyに収まるロープ(↓)のように、femoral condyleの間に挟まれて上下にスライドします。
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Quadsの収縮時、Q-angleの影響で、ropeは自然にlateralに引っ張られる力がかかり、
それが大きければpullyから外れてしまう可能性も出てきます。
これが、dislocation/subluxの原因となる、“lateral force”なのです。

更に、ここにtibila rotationを加えてみるとどうでしょう?
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Tibial external rotationが起こると、更にTibial tuberosityがより外側に逸脱し、
横に動こうとするロープの力は更に強さを増します。
つまり、より脱臼の恐れが大きくなるということです。
膝蓋骨脱臼の原因にtwisting forceがあるというのはこういうことだったのです。

このinstabilityはactive extensionにmaximumになります。
full flexion時には逆にPatellaはFemurに対して押し付けられる感じになるので、
うまいことGrooveに収まって落ち着いちゃうんです。
Chondromalaciaとか、他の怪我は起きやすくなりますけどね。

Q-angleが増すと脱臼確率が増える、という統計もあり、
Q-angleが25°以上の人は特に、危険が一気に増すそうです。より外側に引っ張られる角度と
チカラが増えるのですから、まぁ当たり前と言えば当たり前でしょうか。
一般的に、Q-angleは女性>男性ですから、女性のほうが脱臼が多いというのも頷けます。

じゃあ、人間は構造的に、
膝蓋骨がlateral instabilityを起こしやすい、という理屈は分かりました。
それじゃあ、人体はどうしてそれを克服しようとしているのでしょう?
人間のカラダが生み出した、“instability対策”は、大まかにふたつあります。
b0112009_13531274.jpg●VMO
Vastus Medialis Obliqueの略で、
大腿四頭筋の中でも内側広筋斜頭と呼ばれる部分。
真っ直ぐ下に向かって走っていた筋肉が、膝の少し上からややナナメに角度を変え、膝蓋骨にattachする部分の筋肉を指します。平たく言えば太ももにチカラをいれ、Quadsを収縮させたときに、ぼこっと飛び出す筋肉でもあります。

この筋肉は、そのまま膝蓋骨に内側からナナメにくっついているため、この筋肉を収縮させることによって、膝蓋骨を内側に引き上げることが可能です。
つまり、この筋肉を、運動の間に正しくfireさせ、膝蓋骨をいるべき場所に留める能力があるかどうか、これがPatellar instabilityに多大な影響を与えることになるわけです。

●Lateral Femoral Condyleの構造そのもの
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図を見てもらえれば一目瞭然ですが、
Femoral condyleはmedialよりもlateralのほうが大きく盛り上がっています。
この“extra projection”を作ることによって、よりPatellaがそれを乗り越えにくいよう
配慮されているわけなんですね。いやー、自分で弱点を作ってそれをカバーしちゃうなんて、
これまた人体の不思議です。何度も言ってる気がしますが、本当に良く出来ています。
まぁこんなことを学んでまた色々感激していたわけなんですが。
とりあえずこの本も読み終えたので、次の本に近々進もうかと思っています。
次は何にしようかなー。皆さん、お勧めの本とかありますか?

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話が遡ったついでに。先日はバレンタインデーでしたねぇ。
日本では“女性が交際中もしくは好意を寄せている男性にチョコレートをあげる日”ですが、
アメリカでは男性から女性にプレゼントをあげるのが主流です。
日本のように不特定多数の人に“義理”をあげる習慣はなく、恋人のみ。
プレゼントは、チョコもメジャーですが、日本ほど王道ってわけではありません。
お花やカード、ぬいぐるみ、それから宝石やアクセサリーなど高価なものを贈る場合も。
また、家族内でもカードやプレゼントを贈りあって、感謝と愛を伝えることもあります。
うちの同僚なんかは、“母親がちょうど遊びに来ているから、
バレンタインにはネイルに連れてってあげようと思って”なんて言ってました。
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うちの相方はというと、“台所に来ちゃダメ!”と宣言して昼間からかしゃかしゃ音をたてていると思ったら、こんな立派なショートケーキを作ってくれました。レシピを色々調べて、初挑戦でやってくれたみたいです。上手くスポンジが膨らまなかった、と嘆いていましたが、いやいや、これ、上出来でしょ!お菓子作りは好きですけど、スポンジ造りは鬼門と思って避けてきた私。こんなに出来る自信ないです(苦笑)。それからテディベアならぬ、テディライオンさんももらいました。可愛い。

シーズンも終わって少し時間にも余裕がでてきそうなので、
私もようやくお返しができます。お菓子焼こうー。何か新しいものにも挑戦してみようかな。
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  by supersy | 2010-02-24 22:00 | Athletic Training | Comments(7)

Swimming Facts - 誰も教えてくれない、水泳のあれこれ。

水泳のチームで働く、という経験は初めてで、
とにかく他のスポーツとは勝手が違う、ということが沢山でした。
戸惑うことも多かったですが、へぇぇ、こんなこともあるんだ!と学んだことも沢山でしたので、
ちょっとここで皆さんとシェアできればと思います。

b0112009_10252113.jpg●Ugg Boots
水泳の大会や練習中、選手はもちろん水着を着ているわけですが。
それじゃあ彼らの足元はどうなってるの?というと、
まぁ皆さんの想像通り大方ビーチサンダルを履いています。
しかし、それじゃあちょっと肌寒い気候の時はどうするのでしょう。
なんと、びっくり。もこもこブーツを履く人の多いこと多いこと。
水着にブーツ。何というか、斬新なスタイルですが、
水泳界では結構アタリマエみたいです。
こんな格好でプールデッキをうろちょろしてる選手たち(→)。
うーん、い、いけてる、のかなぁ…。

●重ね着。
あとびっくりしたのが、水着を重ね着する選手もまた多いこと多いこと!
カンファレンスのウォームアップ中によく目にした光景ですが、
最近流行の競技用の水着は非常にぴったりとしてタイトなものが多いため、
体のラインがはっきり出ることを気にする選手や、
非常に破けやすいために念のため、と、
競技用水着の上から普段練習時に使っている水着を着用している選手を多く見かけました。
大会時だけでなく、普段の練習の時にも、
少し古くなって生地が薄くなったものや穴の開いた水着を下に着て、
上からまた別の水着を着ていたりすることも珍しくありませんでした。
週に10時間以上泳ぐ水泳選手にとって水着は消耗品。
少し古くなってきたくらいでは買い換えてもいられないのでしょう。
苦肉の策なのか、ファッションと呼ぶべきかは、見る方にお任せします。。。
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●耳に水が…
練習後に選手とトリートメントをしながら談笑していたりすると、
今まで普通に会話をしていた選手が、
突然気が触れたかのように頭をぐわんぐわん振り始めることがよくあります。
最初はびっくりして、“どどど、どうしたのっ!!”と本気で心配しましたが、
“あ、ごめん、耳に水が入って”と、選手はあっけらかんとしたもの。
そんなわけで、選手が突然痙攣を始めたかのように見えても大丈夫ですので、
落ち着いて振る舞いましょう(笑)。最後のほうはようやく慣れました。

●Foggy Pool
換気のために、寒い日も暑い日もプールのドアを開けた状態で練習をしています。
プールの水は温水なので、その中で練習している選手たちの体温はすぐに上がってしまい、
熱がこもるため、外の空気を入れないと息苦しくなってしまうんだそうです。
で、気温がものすごく寒くて連日氷点下を記録している時期があったのですが、
練習中、プールは選手がバシャバシャやって水しぶきが上がり、湯気が立つのと、
外の空気が寒くて冷えるのとで、プールの中が水蒸気でいっぱいになり、
まるで濃霧の中で練習しているかのようになってしまうことが度々。
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まさに、一寸先も見えません。
こんな中で、選手に“Sy---!! ちょっと来てー!!”と呼ばれても、
“あいよーー!! どこじゃーーー!!”と霧の中で叫ばなければいけなかったり、色々でした(笑)。

●Swimming Styles
英語で、それぞれの泳ぎのことを、
  平泳ぎ = Breaststroke
  自由形 = Freestyle
  バタフライ = Butterfly (略してfly)
  背泳ぎ = Backstroke
と言い、多くの選手が自分の特化した泳ぎを持っています。
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更に水泳の世界にも、陸上と同じように、
長距離担当、短距離担当という違ったタイプの選手たちがいます。
例えばフットボールやバスケットボール等で、選手のポジションを知らずに治療をすることはできないのと同様、水泳でも、選手を知る上で、彼らの専門が何か知ることは非常に大事。“What do you swim?”と尋ねて、“I'm a sprinter (短距離選手です)” “I'm a freestyler(自由形やってます)”という情報をちゃんと聞き出すことが必要不可欠なのです。競技によって、それに必要なROM、筋持久力、負担のかかる体の部位が、かなり変わってくるからです。例えば背泳ぎは他のどの泳ぎよりも肩のROMを必要としますし、平泳ぎは膝に非常に負担がかかるため、膝の怪我をdevelopする子も珍しくありません。それぞれの泳ぎのfunctionはどういったものなのか、このシーズン、嫌ってほど考えたものでした。例えば、背泳ぎのスタートひとつにしたって、選手はこれだけ背中をアーチしてるんですよ。腰痛持ちの子にはキツイ体勢です。言われないと、ちょっと思いつきませんよね。

●Fins, Boards, Hand Paddles, etc...
水泳の選手はひとりひとり、練習用のequipmentを入れたback packを持っていて、
練習時には必ず携帯し、コーチの指示に従って、様々なものを使いながら練習していきます。
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そのカバンの中はというと、こんなものが大概入っています。
左上は、Fin。抵抗が増える分、足にかかる負担も増えます。
右上は、hand paddleと呼ばれる用具。
手に装着するfinのようなもので、同様に上半身にかかる負担が増加します。
左下は皆さんもご存知の通りビート版。英語ではkick board。
手を使わずに足のテクニックを重視して練習する際に用います。
右下は、その逆。Pull buoyという器具で、両足の間に挟み、
上半身の強化やテクニック向上のために使われます。
下の真ん中にあるのは、Swimming Cordと呼ばれるもの。
これを選手の体に巻きつけて、もう一方のendをプールサイドに立つコーチが持ち、
resistanceをかけて進めないようにし、選手がぬおぉぉぉーと泳ぐという、
加速力をつけるためのトレーニングに使われます。

こういった器具の用途や効果を知っておけば、例えば肩の怪我をした選手に、
“肩の負担を少なくするために、pullingは今日はしないでおこう。Paddleも無しね”とか、
足の怪我をした選手に、“kickingは抑え目にして、上半身中心で行こう。Finはやめとこうね”
とか、具体的な指示が出せるようになり、
より理想的な、選手ひとりひとりに合った練習内容のコントロールができるようになります。
こういうことができるようになったのはシーズンも半ばに入った頃でしたけど…。
それぞれのスポーツって、練習に特別な器具を使うことが多いですけれど、
水泳も例外ではないってことですね。いやいや、難しいけど、面白い!

●Warm down
普通、練習前にする軽い運動のことをウォームアップ、
練習後にするのをクールダウン、といいますが、
水泳というスポーツにおいては、クールではなく、ウォームダウン、と言います。
ちょっとしたTerminologyの違いですが、うぅむ、なんでウォームなんでしょ?
面白いです。

●Pink Eye
Conjunctivitisの英語での俗称です。日本語では流行性結膜炎、と言うみたいですね。
写真の通り、文字通り目がピンク色になってしまいます。
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原因はアレルギー性であることも、そしてバクテリア感染だったりもしますが、
その多くがウィルス性のもので、非常に感染力が高く、こっちでは忌み嫌われています。
水泳も例外ではありません。同じプールにPink eyeの人が一人いようものなら、
チーム全体に広がる危険性もあります。
目が赤くなってきた選手はとにかくすぐにStudent Health(大学の生徒専門医療機関)送り。
Pink eyeと診断されたら、症状が改善されるまで一切水泳は禁止せざるを得ません。
他のスポーツだったらここまで大事にならないのですが、これも水泳ならではですね。

●テーピング
私たちがテーピングに使うテープは、その多くが水に濡れると粘着性が落ちるため、
選手にテーピングを施すときは、どのテープを使うのか慎重に選ばなければなりません。
どのテープがいいよ、なんて教えてくれる人は誰もいなかったので、
色々試してみて、失敗を繰り返しつつ分かったのは、
Adhesive(粘着性)テープは前述の理由で実用性に欠けるので、
Cohesive(結合性?)テープを使うのが一番良さそうだ、ということです。
Adhesiveは、いわゆる、肌にくっつくタイプの、ホワイトテープ、と呼ばれるような種類ですが、
Cohesiveは肌にはくっつかず、テープ同士でしかくっつかない、という特性があります。
恐らくはテープの繊維同士がしっかり絡み合うため、水に濡れても影響が少ないのでしょう。
このシーズンではだいぶお世話になりました。
追記すると、例えばキネシオテープ等を使用したい場合は、b0112009_11262186.jpg
Benzoin Tincture(→)などを予め部位にapplyしておき、
十分な粘着性を出す必要があります。
切り傷にバンドエイドを張るにも同様の手はずを踏み、
防水のものを選んだり、Liquid Bandageを使ったり、
ちょっとばかし、余計な工夫が必要なのです。

●足首の捻挫
うちの水泳のチームはDryland(プールでなく地上での練習のこと、走ったり、
跳んだり、バンド使って肩を鍛えたり、色々です。)も結構がっつりするので、
Lower extremityの怪我もちょこちょこ出ました。
中でも、ひとり、派手に足首を捻挫してしまった子がいたのですが、
私、当初は結構楽観的に見ていたんです。“水泳だからweight-bearingではないし、バスケットボールのようなcuttingやpivottingの無いスポーツだから、比較的早く復帰できるだろう”と。
実際、捻挫の翌日から、足首を固定してでしたけれど泳げてましたしね。
しかーし、これが甘かった。とんでもなく甘かった。
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水泳のkickingって、私は勝手に左(↑)のような、dorsiflexionとplantar flexionの繰り返し、みたいなパタパタした動きを想像していたんですけど、実際はかなり違うんです。どちらかというと、右のように足首をfully plantar flexさせ、その状態で足首を固定しながら腿から足全体を使って蹴る、という表現のほうが近いんです。つまり、stability/strength at the extreme range of motion (at full PF in this case)が求められるというわけなんです。それだけではありません。バスケットやサッカーなどでは、患側の足が地面に着いている間だけを心配していればいいわけですけれど、水泳は、水によって抵抗を受けるため、足首に常に外的チカラがかかっている状態になります。それに対抗できる、どの方向にもオールランドな筋持久力も必要。この厳しい現実に気がついたのは、捻挫から3週間して彼女の症状の改善がピタッと止まってしまってからでした。リハビリの序盤は経過が良好で、松葉杖の状態から普通に歩けるまで一気に回復が見られたのに、3週間経過した辺りからなんか、stuckしてしまった感じというか、回復が泳ぎに全く反映されない。足首のリハビリなんて今まで何度もやってきているから、と、深く考えず自分なりに作ってきたプロトコルに沿ってやってきていましたが、水泳という動作を改めてよく考えてみて、自分の計算ミスと甘さに気がついて愕然としました。思い出しても悔しい。まだまだ駄目です、調子に乗ってはいかんです。そのスポーツの動きをよく考えて、それにあった治療とリハビリを実践していかなきゃいけない。普段から自分に言い聞かせているつもりだったのに、足首の捻挫、というありふれた怪我なことから完全に油断していました。深く深く反省。お恥ずかしいばかりです。


そんなわけで、本当に、やってみなきゃわからないとはよく言ったもので、
水泳ならでは、ということを沢山学べたこのシーズンでした。
苦い経験も含めて、確実に私を成長させる要素になってくれたと思います。
そろそろ私も、これから専門にやっていくスポーツを絞ったほうがいい時期なのかも、
とも思うのですが、それでも新しいスポーツに出会うたびに学べることがいっぱいあるので、
何でも新しいことにチャレンジしていきたいなぁという思いもあります。
日々成長の毎日です。一生勉強!
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  by supersy | 2010-02-23 20:30 | Athletic Training | Comments(4)

CCSA 2010終了。

一週間の長旅から帰ってまいりました!

と言うのも、Swimming & DivingのConference Championshipのために
火曜日から日曜日までTennesseeはKnoxvilleへ行っていたのです。
うちの大学のスポーツはAtlantic Sun Conferenceというカンファレンスに属するのですが、
このカンファレンス内で水泳のチームを持っているのがたった3校と数が十分でないため、
水泳だけはCoastal Collegiate Swimming Association (CCSA)という別のカンファレンス所属になります。FloridaやGeorgia、North Carolineという“地元”校だけでなく、WashingtonやVirginiaの学校も入っているので様々です。

今回会場校となったのはUniversity of Tennessee。
バスケットボールの強豪校として全米でも有数の、非常に歴史のある大学です。
Athleticsにお金をかけているだけあって、プールもとっても立派!
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全部でプールは3つあって、ひとつはwarm-up用(一番手前)、
もうひとつが競技用(中央)、そしてダイビング用(一番奥)。
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大きなスクリーンもあり、そこに結果が映し出されます。
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これがダイビング用プール。大会では1mと3mのダイビングが行われました。
写真は大会前日の練習時のものなのでガランとしていますが、
これが大会中の3日間は選手や運営関係者、そして観客席には親御さんたちも沢山観戦にきて、
人で埋め尽くされていました。いやー、すごかった。

結果はと言うと、12チーム中4位という好成績で大会を終えることが出来ました。
上位は強豪の常連校で、正直やっぱり人数的にも設備・予算の面でも敵わないというのが現実ですが、5位に終わった去年と比較して、ライバル校を破っての堂々の4位、ということでチームとしての目標は達成することができました。でも結果より何より、ひとりひとりの泳ぎが素晴らしかった!予選で力強い泳ぎをして本選へと進み、そこで更にタイムを縮めてくる選手たち。惜しまず全力を出し切り、レース後はへろへろで立てなくなる彼女らを見ながら、つらい練習を乗り越えてきたんだものなぁ、と母親気分でしんみりしてしまいました。結果、10もの新たなSchool Recordを打ちたて、自己ベストを出した選手は数知れず。さらには私たちのSwimming Head Coach、Diving Head CoachがそれぞれCoach of the Yearの賞を受賞するという、素晴らしい締めくくりとなりました。4位のチームがCoach of the Year取っちゃうなんてこともあるんですね!びっくり。

常に“最悪の状況”を想定していないといけないこの職業。
長旅だったこともあって、実はかなり何かとんでもないことが起こるんではないかと気が気ではなかったのですが、まぁちょこちょことアクシデントに見舞われつつも無事に大会を終えることができて心からほっとしてます。
これでこの3年間で初めての正式な“off-season”突入ということになります!
うおぉぉおおお。やったぁあああああ。
…とはいえ、これから水泳のチームは一週間のオフのあと、また練習再開ですし、
バレーボールはそろそろギアを入れてチーム練習が始まりますし、
これからゴルフや陸上と、次々にUNF Athleticsも大会をホストするので
それらもヘルプしなきゃならないしで、休みという休みはあまりなさそうです。
まぁでも、in-seasonのプレッシャーから開放されるのは大きい!
ちょっとひとつ深呼吸でもついて、また私も新たな気持ちで頑張ります。

とりあえず、シーズンが終わりました!というご報告でした。
↓写真はTeam Asian(それぞれ中国と韓国の血を継いだ選手なので)で撮った、
“Doing the Asian thing”な写真です。ピーーース。
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  by supersy | 2010-02-22 20:30 | Athletic Training | Comments(0)

2月になりまして。

前回の更新からまた少したってしまいました。
in-seasonの水泳、相も変わらず、忙しいです。
冬休み中に2-a-daysがあった話は書いたかと思いますが、
シーズン終盤&学期中の現在も変わらず週に3日は朝・午後の二部練が続いています。
それからoff-seasonのバレーボールも春学期に入ってからindividuals(グループ別練習)をしており、一日に複数の練習をカバーする毎日に戻ってます。まるで高校勤務していた日々のよう。

正直、水泳のチームでこれだけの怪我があるとは思ってもみませんでした。
肩や腰は多いかな、と程度に予測していたけれど、膝や足首も結構多いですし、
こないだは選手が自宅で頭を打ち、脳震盪を起こして意識を失うというとんでもないことまで…。
そんなにてんてこ舞いにしてくれなくても、いいのよ。

あんまり愚痴を言いたくもないのですが、
私と同様の立場のAssistant Athletic Trainerは私を含め5人いて、
私…Volleyball, Swimming & Diving
M…Men's Soccer, Tennis
R…Women's Soccer, Softball
C…Track & Field
L…Women's Basketball
というスポーツ配分になっています。
皆がそれぞれ2人ずつ学生トレーナーを振り分けられているのに対し、
何故か私だけゼロ。45人のathletesに対して一人のATで進んできているわけで。
しかも唯一、“シーズンが重なっている”ふたつのスポーツ担当なので、
8月頭のvolleyballのpre-season 3-a-days以来ここまで、
まとまった休みが無く常にインシーズン状態です。

つまり何が言いたいかというと。
ちょっとさすがに疲れてきたぞ。

私の担当スポーツコーチは、どちらも良い人なのですが要求される仕事のレベルが高く、
ちょっと上手くいかないことがあると怒鳴られたりもするので、気が抜けないんです。
インシーズンの緊張感にずっとさらされているのも、ちょっと精神的にも限界が…。
水泳のシーズンの後、ちょっと頼んで休みをもらおうか真剣に悩んでいます。
休むならそのタイミングしかないんですよね。
バレーボールもoff-seasonとはいえ、3月からは本格的にチーム練が始まるし、
3月下旬からあっちこっちトーナメントに飛び回ったりもするらしく…。

うぅぅむむ、でもなぁぁぁぁ。こういうとき、「休みが欲しいんですけど」と言うことに
罪悪感を感じてしまう日本人気質が出てくるのは、損なのかも知れません(苦笑)

ま。いいや。
それは追々考えていくことにします。
とりあえず、あと2週間で、Swimming Conference @ Knoxville, Tennesseeです!
2/18-20という3日がかりの長い大会なので、皆が素晴らしいシーズンの締めくくりができるよう、出来る限りのことをしていきたいと思います。明るく過ごしても暗く過ごしても、2週間は2週間ですもの。自分自身も悔いの無いようにやっていかねば!

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さて、ここに書かない間に、実はCESの資格を取得していました。
CESとはCorrective Exercise Specialistの略。
つまり、どういった運動療法を用いて体を怪我が起きる前にそれを予防して修正していけるか、
みたいなところに焦点を合わせたものです。
PESと同様にNASMが認定している資格で、印象としては、そうですねー、
PESをベースのコンセプトとして踏まえて、そこから一歩踏み込んで、
じゃあ実際にどうしていけばいいのか、という現場の応用編を取り入れた感じかな?

CSCSを先に取ってから、と思っていたのですが、
CSCSは指定されたテスティングセンターに赴いて受験しなければいけないので、
色々自分のスケジュールに合うようにと調べてみたら、一番早くても受けられるのが一ヶ月先。
もう必要な勉強は終えてしまったので、何回も何回もreviewしててもつまらない、
ということで、CESをじゃあ先にやっちゃおうか、と思い立ったのが一週間ほど前。
(CESはPES同様、自宅のコンピューターで勉強から受験まで全てできるので、
こういう仕事をしている私には非常に自分のペースでやりやすいんです)
始めてみたら、PESほど濃厚でがっつり重たい内容ではなく、
混乱することも疑問を抱くこともなく、ふんふん、とすんなり頭に入ってくる感じ。
PESでは“ええ、これ聞いたこと無い、ちょっと調べなきゃ…”と脱線することも多くありましたが、
今回はそれほど目新しい情報はなく、サクサク進んでなんと3日で資格取得に至ってしまいました。適当に飛ばしたとかいうことはなく、これでも慎重に読み進めたつもりです。
いやいや、あっという間!
PESは3ヶ月で、こっちは3日!!

個人的な意見ですが、どっちか取ろう、と考えている方にはPESをお勧めします。
どっちも取ろう、と考えている方には、PESを先に取られることをお勧めします。
CESのコンセプトの多くはPESのそれを発展させたものだからです。

b0112009_1124466.jpg勉強するものがとりあえずなくなってしまってつまらないので、
最近は専ら、“以前購入したものの、読んでいなかった”本たちを読み進めています。今読んでいる本がこれ(←)。

本の内容は、Osteo/arthrokinematicsとでも言うんでしょうかね。
JuniorかSeniorのときに買ったやつなんですけど、あのときに読んでたら相当面白かっただろうなぁー。当時はとりあえずベーシックな解剖学は頭に叩き込み、一通りの筋肉や骨を勉強し終え、頭の中で少しずつそれらを動かせるようになってた頃だったので。個々の関節について細かい記述がしてあるので、今更新しい発見をして吃驚したりもしています。

例えば(↓)、Sacrumは直立しているのではなく、oblique方向に角度がついているため、上半身からかかってきた重さはここでtwo perpendicular forcesに分かれる、とか…。ひとつはSacrumと平行するように走っていき(図右の細いナナメ矢印)、もうひとつはL5を前方にスライドするチカラ(左側の細いナナメ矢印)となって各骨に影響を与えるんだそうです。つまり、L5はSacral baseに大してrest(座って休んでいる状態)しているのではなく、前方に動きそうになるところを“こらえている”という表現のほうが正しいんですね。こういったtendencyが発生している箇所は、ちょっとしたことで力の均衡状態が壊れやすく、怪我につながりやすいスポットともなり得ます。うぅむ、面白い。
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それから、DiscのAnnulus fibrosusの構造も今回多分初めて突っ込んで考えてみたのですけれど、これは幾重にもなる層構造になっていて、それぞれの層がalternating directionsにナナメにorientedされているのだそうです(↓)。なので、必然的に、axial loadだけでなく、vertebraeのrotationによってもcompression forceが生まれてしまう。こういうcompression forceがディスク全体にかかったときに、中心部のnucleusは圧迫され左右に逃げようとするので、これらもfiber部分をdistortionする原因になります。
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タテヨコのforceと前後のforce、両方がfibroususにかかることになり、
これが積み重なるとそりゃぁ、disc damageも起こっちゃうわけですよね。

知識で言ったらPES/CESの手前というべきものなんでしょうが、
知らないことはまだまだ沢山あります。実に面白い!
こういう地味な知識を拾い上げる作業は嫌いじゃありませぬ。人体ってほんとよく出来てる。
学校にもう通っていない分、新しい知識を得ることは困難になるだろうと覚悟していたのですが、
意外にも上手く、そして楽しくやれています。この調子で行きたいです!
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  by supersy | 2010-02-02 20:30 | Athletic Training | Comments(2)

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