カテゴリ:Athletic Training( 419 )

 

KT-2000。

大学院生は一学期3つの授業・9単位を取ることになるわけですが、
解剖以外に私が取っているもうひとつのクラスがOrthopaedic Considerations in Athletic Training。略してOrtho。
この授業もとっても面白くて、毎回何らかのスペシャリストをゲストスピーカーに招いて
レクチャーやhands-onのラボを行なう、というものです。だから、授業をする場所も時には病院のリハビリ施設、会議室、プールの中、教室、Biomechanics labなどと様々。例えばPilatesとかAquatic Rehab、X-rayとMRIの読み方、Prehab、customizedの靴底の作り方など、毎回違ったテーマで授業が行なわれるんです。この構成、ナイス!!!!

で。
ちょっと前の話なんですけれども、KT-2000のレクチャーをしてくれたPTの方がいました。
KT-1000は話にだけ聞いて知っていたものの、Texas Stateにはひとつもなかったし、
TibiaのAnterior translationを測るものでしょ、くらいにしか理解してなかったので、
知らないうちにKT-2000に進化してたのね!とびっくり。
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ご存知の方も多いでしょうが、どどん、これがKT-2000です(↑)。
この機械何に使うかというと、Anterior tibial translation on femurのdegreeをmm(ミリメーター)で測るものなんですが、もっと詳しく言うと、どれくらいのforceでどれくらいのtranslationが起こるのか、をmeasureすることができます。これ、後になって大事になってきます。
あ、anterior tibial translationを測るんだからターゲットにしているpopulationはACL patientなのは、いいですよね。Eval processに使うことも可能ですが、主にACL reconstructionの手術をした患者のリハビリ経過の確認に使われます。

b0112009_9433235.jpgさて、その使い方ですが、
細かく書くとキリがないので、
至って簡略に説明したいと思います。

→まずは患者を寝かせ、膝を20-35°曲げた状態でブロックで固定します。下のブロックはLat. malleoliを、上のブロックは膝の少し上に位置するようにし、hamstringがリラックスするようにしましょう。KT-2000を脛に置き、Joint lineと機械の矢印が一致するように調節します。

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※正しい位置にKT-2000を置かないと、全ての結果をskewすることになるので注意!
ここでPTの彼が、“External roration癖のあるヒトとかちょっと困るんだけど、なるべくそれがminimalになるように足を置いてね。Thighにストラップを巻いて(↓)制限する方法もあるよ。あと、Patella hypermobilityがあるヒトも厄介なんだけど…これはどうしようもないので、なるべく動かさないようにチカラを真っ直ぐかけるしかないね。”と言っていました。
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それからStrapを巻き、膝蓋骨を固定して目盛りを合わせ、
バー(一番最初の写真で銀色の棒のように見えるのがそうです)を掴んで徐々に上方に
引っ張り上げていきます。15lbs, 20lbs, 30lbsでのそれぞれのtranslationの値を記録し、
更にManual maxという、とにかく思いっきり引けるところまで引っ張り上げてどれだけ動くか見る、という数値も入手します。その後、それぞれの数値を比べ、injured sideがuninjuredに比べて3mm以上のexcessive translationがあるとマズイ、という目安になっています。

この一連のテストを、手術前、術後6週間、12週間、6ヶ月、12ヶ月で行い、
願わくば手術前の数値より手術後のほうがはるかに少ないtranslationでありますように、
そして左右対称に限りなく近い数値でありますように、というわけです。
ちなみに手術後6週間の段階ではmanual maxをするには早すぎるので、
partial testというカタチで行なうそうです。まぁ、言われてみればそりゃそうだ。

で、今回初めて実際KT-2000をお互いに使いあってみることになったのですが…。これ、使うの、めっちゃ難しい。練習相当しないと正確な数値が出せなさそう、というのが正直な感想。
実際Athletic Trainig Roomにコレを常備している、という学校の方いますか?
うちの大学病院のSports Medicine Rehabの施設では本当に頻繁に使っていて、クリニックとかでは確かに需要があるというか、使う目的が分かるなと思うのですが、ATRではどうなんだろう。
もちろんあったって良いとは思うんですけど、実際どれくらい用いられてるものなんでしょうね??

b0112009_1021595.jpgちなみにそのPTの彼が言うには、手術でAllograftを使ったかAutograftを使ったかでKT-2000の結果に異なる傾向が出るそうです。

この左のグラフは私が適当にイメージとして描いたものなのであくまでただの参考にしてほしいんですけれど、Autograftを使った患者の膝では、かけるチカラに比例してanterior translationがlinearに増えていくのに対し、Allograftではチカラが少ないうちはtranslationがあまり見られないのに対し、一定以上のチカラがかかると一気にtranslateしてしまう、という風になるのだそう。

手術後のTissue Failureを避けるにはAutograftとAlloのどちらがより好ましいのか?
どこの腱を使うのがベストなのか?
それとも夢の人工靭帯がついにそろそろ完成されるのか?
(↑これは一番可能性が低そうですけども、少なくとも近い将来では)
もう長いことこの分野でこういったことは議論されてきていて、
恐らく私たちの永遠のテーマになっていくんでしょうけども、
それを決めるひとつの要素にもなりかねない面白いデータだと思いました。

差し迫った需要はないかなぁとも思う一方で、とても興味深い機械です、KT-2000。
KT-2000の使い方を詳しく説明してるサイトをみつけました。興味のある方はこちら
KT-2000だけでなく、PCL ACL injuriesにおけるtibial translationを幅広くカバーしています。
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  by supersy | 2008-04-18 23:59 | Athletic Training | Comments(5)

続・Clinical Human Anatomy Lab。

さて、噂の(?)解剖の授業なんですが、もうなんつーか、とにかく今学期取ってる授業の中で一番面白くて、笑いとオドロキが耐えないクラスなのであります。教授のDr. Borsaもさることながら、TAのJenもGarrethもクラスメートも息ピッタリで最高のメンバーです。たくさんのエピソードが溜まっているのでご紹介します。

●骨を切る。
全身の解剖をだいたい終え、2nd Examを終えたのが2週間ほど前。
それからはもっとカラダをdeepに見ていこう!と、例えば脳や目や内臓や各関節など深いところに進んでいっていました。膝や足首、手首、肘などの関節を見るにはそれぞれの関節をカラダから切り離し、余分やtissueを取り除いて関節包や深くにある靭帯などをexposeする必要があります。
b0112009_1283595.jpgさて、関節を切り離す、とサラっと書きましたが、実際にやってみるとこれがなかなか大仕事。Autopsy Saw(左写真)という器具を用いて、骨ごと切断しなければなりません。例えば足首を見るのであれば脛の真ん中へんをばりばり切らなければいけないし、膝を見るには大腿骨ど真ん中をばりばり切らなければいけないし、そのためには欠かせない道具がコレなのであります。

やってみたーいやってみたーいと騒いでいたら、そいじゃあやってみろーいとこのsawを渡されました。そんなに大きくは無いけれど、なかなかずっしり重たいもんですこの機械。
ゴーグルをしてスイッチを入れるとものすごい振動。しっかり握って思い切って骨にえいやっと当ててみると、切断面の骨が細かい粉になって飛び散って、さらには摩擦で骨の焼けるようなニオイ。うむぅ、真っ直ぐ切るのは思ったより難しい!
私の切った大腿骨は体の中でも非常にしっかりした骨なので、sawだけでは奥まで切れずにトンカチとノミも用いて最後はポキッと折りました。膝関節をトレーに移してほっと一息。いやー、これだけの機械を使わないといけないんだから、ヒトの身体というのは本当に丈夫にできています。
それでもFemur fractureがスポーツで起こることもあるんだもんなぁ。どれだけの衝撃がかかってそーなるもんなんだろうとか考えを巡らすとなかなか恐ろしいですけど。

●Fecal Matter
b0112009_1511045.jpg解剖学に精通してる皆さんならGray matterやWhite matterという単語はもちろんご存知だとは思うのですが…。(Gray matterは文字通り、CNSの中でも灰色がかった部分を指し、主にNeuronで構成されています。Capillary blood vesselsやNeuronal cell bodiesを含むのでこんな色になるんですね。一方White matterは白い部分でCell Axonsから成っています)

これを踏まえて続きを読んでみてください。

さて、このクラスで再三面白単語が飛び出しているのは前述の通りですが、
またもこの日新しい単語が作り出されました。その名もFeco matter。
内臓をそれぞれ取り出すにあたって、ちと厄介だったのが小腸と大腸。これらは全長7mとも言われる長さがあり、折りたたまれるように人体に収まっていますが、なんていうか、スペース取りすぎてて邪魔、なんですよね。解剖を進めていく上で。どかさないと見えないものがあるし、どかしちゃうとトレーに収まらないので置くところに困るし。
なので、各structureをindentifyしたあとにDr. Borsaの指示の下、切り取って人体用ゴミ箱に廃棄してしまうことになりました。いわゆるボクら用語で言う“Appreciate it”です(笑)。
胃のすぐ下の小腸の始まりの部分はハサミですかっと切ってしまえば良いので簡単でしたが、問題は大腸の終わりの部分。言われるままに私ともうひとりのクラスメイトで紐で大腸をキュっと縛り、そのすぐ上の部分をBorsaがハサミでぱちっと切ったのですが…。
その瞬間、中から何やら柔らかそうなものがボトリ。
大腸のほぼ終わりに含まれているモノなんて限りなくアレに近いわけで…。
わひゃぁ、と反射的に声にならぬ悲鳴を上げる私と友人。
どうしたの、と寄ってくる他のクラスメイト。
そこでDr. Borsa、
“いやーFecal matterが飛び出したね”

Fecal=大便というボクら医療専門家独特のjokeなのですが、
もうコレが私たちのツボというツボにはまり、しばし大爆笑してしまいました。

●まさに鉄壁。
脳を取り出そう、ということになって頭蓋骨を眉の上辺りで水平に切り始めたのですが、
何しろ大事な大事な脳ですから、骨以外にも沢山の組織が脳を守り固めていて、
取り出すのは本当に至難の技。骨だけ切ればすぽーんと出てくるってもんじゃないんです。
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せっかくなんで脳をprotectしているstructureをざっと挙げてみましょう(↑)。
まず、skin。肌も大事なバリアのひとつです。身体の他の部位においてもそうですが、病原菌の進入を防ぎ、血管の膨張・収縮/Sweat gland等を通じて体温調節をし、伸び縮みして他の組織への負荷を逃がしてくれる重要な役割を果たします。たかが皮一枚とあなどってはいけません。
それからご存知Skull(頭蓋骨)とそのPeriosteum(骨膜)。
hard protectionとしてがっつり脳を囲んで衝撃から守っていますよね。
更に、その下には3重の脳膜が存在します。外側から順にDura mater、Arachnoid mater, Pia mater。このmaterはgray matterとかとは違ってtがひとつ。materはラテン語でmotherという意味で、Dura materは“Strong mother”という意味になります。その名の通りDura materは3つの中で最も丈夫にできており、伸縮性もほとんどありません。次のArachnoidは同じくラテン語でSpider=クモという意味。というのも、その膜がクモの巣状に張り巡らされているからです。Pia materはDuraの逆で、訳すと“Tender mother”。脳のすぐ表面に位置し、メッシュのような薄~い膜なので脳が簡単に透けて見えます。つまり、脳に近づけば近づくほど柔らかな膜になっていって、ふわふわほわほわ脳を守っているわけですね。
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さーて、それだけではありません。ArachnoidとPiaの間にはSubarachnoid spaceという空洞があるのですが、この空間はCerebrospial fluid(脳脊髄液↑)という液体で満たされています。つまり脳みそって、液体の中に浮いているような感じなんですよね。こうしておけば、万が一先に挙げた防護壁を突破して衝撃が脳に伝わってこようとしても、液体で吸収できるでしょ、ってことなんです。
(私としてはtwisting forceに関しては逆にこのfluidがマイナスに働くように思えるのですが…。まぁこのへんは割愛します)
あっぱれ。まさに鉄壁の守りです、脳みそ。

前置きが長くなっちゃいましたが。
友人のDewayneが頭蓋骨をsawでがりがり切っているのを横で見ていたんです、私。
そしたら、
いきなりどばばばばっと液体が出てきたんですよね。
血液のように濁ってもいない、それはそれはclearな液体が。で、あー、Cerebrospinal fluidだ!!と思って。Arachnoidの膜を切った瞬間だったんでしょうね、きっと。
何でそんなに驚いたかって、普通Cadaverというのは乾いています。もちろん薬品で保存はしているのでパリパリにはなってないですけど、血管の中の血液は凝固しているし、関節包の中の関節滑液はもう全てsynovial membraneを通じてdiffuseしてしまっているから、何かを切って液体がドバっと出てくる、っていうことは基本的に無いんです。死んでもなお今の今まで液体をcontainしていた膜の強さはある意味驚異的で、さっすが脳、よく守られてるなぁとまたも人体の神秘に打ちひしがれ感動すら覚えたのでした。
…マニアックすぎですって?

●脳とか目とか。
さて、何だかんだあってやっと取り出せたBrain。
Jenに、“Sy、脳みそ出たよー”と言われたので、やっていた他の仕事をほっぽってわーいと見に行きました。脳って本当に面白いですよね、皆さんがイメージするまさにそのとおり、しわしわ折り畳まれてるんですもん。誰がいつどうしてこういうカタチにしようと決定したんだろう、不思議だ。
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脳を丸ごと持ってみると、それは意外に軽くて両手にスポンと収まってしまうような大きさで。
でも、それをしみじみ見ながら、これに人一人分の人生が詰まってるんだよなぁと考えたら限りなく大切なモノのようにも思えて。これがその人らしさ、を構成するものであり、もう取り出すことは出来ないけれど沢山の思い出や記憶が詰まっていて、それは確かにヒトとして息づいていたわけであって…。それを両手に今持っているというのは、実に不思議な感覚です。

Cranial Nerve(脳神経)をindentifyしなさい、と言われてそれからいそいそ働いていたわけですが、すすっとJenが後ろから近づいてきたかと思うと、“Sy, look, eyeball”
ぎゃっ。このヒト目玉を手に持ってるっ。
ぎょっと固まった私を見て満足そうにわははと笑いながら去っていくJen。遊ばれすぎです、私。
いやでも目玉は反則ですって。さすがに気味が悪いですって。
b0112009_3394996.jpgちなみにeyeballには6つの小さな筋肉がくっついていて、上下左右、回転といった動きを可能にしているんですよ。もちろん瞼を動かしているのも筋肉です。アナタが本を読んでいるとき、きょろきょろ辺りを見回しているとき、意識していなくてもこれらの筋肉は常に微妙に収縮しあって1mmの誤差も無く目を動かし、“見る”という動作を可能にしてくれているわけです。ヒトのカラダって、実によくできているでしょ。


●おまけ
このエントリーを書くにあたって調べていたら、腸の長さ(小腸+大腸)は欧米人が平均で約7m、日本人は平均約9.2mという資料を発見しました。文献によって長さに多少の違いはあるものの、日本人の腸はアメリカ人のそれに比べて絶対的圧倒的に長いようです。これは何故なのか??
これは、古くからの食文化の違いにあるようです。欧米人は肉を沢山食べる一方で、日本人は米や野菜を多く摂取します。草食動物が肉食動物に比べて長い腸をもつのと同様で、食物繊維を多く取る日本人に置いてはより時間をかけて消化する必要が生まれたところから腸が長く進化していったんですかね。言うなれば日本人は草食動物、欧米人は肉食動物。だからあんなに肉大好きなのかアメリカ人。妙に納得。

もう春学期も架橋を迎えようとしてます。来週が最後の授業で、そのあとはFinalに突入。
というか、もうフライングで来週もFinalじみたテストがいっぱい。
早く終えたい授業も終わるのがもったいない授業もありますが、とりあえず学べるだけ最大限に学んで、Finalまでしっかり受けきりたいですね。クリスマス休みもほぼ返上で走り続けてきたので、ちょっと精神的に楽になるかな、これが終われば。学生の皆さん、あとちょっと頑張りましょう!
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  by supersy | 2008-04-17 23:59 | Athletic Training | Comments(7)

Regional Teack Meet

に行ってきました、昨日。
ご存知のようにアメリカの高校はNational Levelでの試合、いわゆる全国大会みたいなものがありません。Disrict→Regional→Stateという風に勝ち抜いていって、State Champになれば終了です。やっぱり高校の数が多すぎるからですかね。で、先週Districtで良い記録を残してRegional出場の資格を得た9人の選手達と一緒に、昨日はRegionalの大会に出かけてきました。
場所はBolle High School Jacksonville。
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2Aとは思えないほどキレイででっかい学校で、プールや飛び込み施設もあり、テニスコートもあり、Football fieldも人工芝でちょっとTexas Stateを思い出しました。スポーツもどれも強いみたいでState Champの経歴がズラリ。はーこういうところもあるんだなぁ。

朝の8時Hawthorne出発。私は普段午前中はUFで授業があるんですけど、
たまたまその日は何もなかったし、陸上の子達はなかなかにHigh Maintenanceなので一緒に行くことにしたんです。それを話したら同級生には“あんた…よくやるね”と言われましたけど。
基本的に私たちはAwayについていく義務はFootball以外ないんですけど、
(しかも陸上の大会は朝から晩までですから余計に)
まぁね、せっかく頑張ってRegionalに行けるのだし、行けるのならば行ったっていいですよね。

さすがにRegionalはレベルが高くて、各種目Districtでは一位になったようなうちのコたちも苦戦していましたが、花形の4x400では2位に入る大健闘で、State出場が決定しました!
大学トップアスリート並みの体格をしている選手も多い中、背も小さくてskinnyなうちのコたちが爽快にバトンをつなげていくのはなかなか見応えがありました。Good job!
でも、家に帰ってきたのは朝の1:30…。ごめん、State私は行かないかも(笑)。
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  by supersy | 2008-04-16 23:54 | Athletic Training | Comments(2)

Moving on and moving up

日本では3月が別れの季節、4月が出会いの季節、って感じですけど、
アメリカは学期がズレてますから、そこらへんにもズレが生じますよね。
5月が別れの季節、夏を挟んで8月が出会いの季節、といった感じかな?
どっちにしても、別れの時期が段々と近づいてきています。
うちの直属の上司・Dr. Doverもこの5月でUFを去ることが決まっていて、
残されるほうとしては寂しいばかりです。

でも私も、状況が変われば残される側ばかりでもなく、去るほうでもあるんです。
もうここんとこずっとですけど、コドモタチによく聞かれるのがこんな質問。
“Sy, Are you gonna be here next year?(来年もここにいるの?)”
私は来年は別の高校での勤務を希望しているので答えはNo、なんですけど、でもまだ次の高校が正式に決まったわけではないし、その決定権は私ではなく上司のDr. DoverにあるのでHawthorneに残る可能性が完全に0%なわけでもないし、“I don't know yet.”と答えるようにしています。まだわかんないなぁ、うちの上司が決めるからなぁ、と言うと、“じゃあその上司に電話させて!!Syが残れるように頼んであげる!”なんて可愛いことを言ってくれるので、こいつら健気だなぁとその度おねいさんは涙がちょちょぎれるわけですが。

一応説明しておくと、私はHawthorneの子供たちもコーチたちも本当に好きだし、
同じところに残っていれば2年目は要領が分かっているぶんとっても楽になるだろうとは思うのですが、今の自分に必要なのはより新しい環境に身を置いてより新しいことを学んでいくことで、“居心地がいい場所に落ち着くこと”ではないんです。そんなの、20年くらい早いと思うんですよね。来年はUndergradの部下を持って“教える”という経験も積んでみたいし、そのためにも違った環境へ動きたい、と考えているわけです。

だから、申し訳ない、戻ってくるつもりはないんだとは思いつつ、そんな風に答えているわけです。でもこんな風に誤魔化していても、戻ってこないんだろうな、と何となく感じ始めているコも少なくないわけで。

Sy、どうせ戻ってきたくないんでしょ、と拗ねたように呟いた子がいました。
いや、戻ってきたいとかきたくない(want)とかだけじゃなくて、何が本当に自分に一番良いか、
何をすべきなのか(should)ということを考えて決めないといけないことなんだよ、と答えたのですが、
それじゃあ、Syはボクらには何が一番良いかは考えてないんでしょ、と返されました。
この一言、本当にココロにぐさりと刺さりました。
冷静に考えて、恐らく私のようにお人好しのATは珍しいでしょうし、これだけ選手のためを考えて働くATはそういないと思うんですよね。自分で言うなよと言われそうですが、選手ひとりひとりのニーズに合わせて仕事をadjustさせるのは私のphilosophyですし、自分がやるからには自分のできる最高のqualityのものを、と考えていつも仕事をしている自負はあります。そもそも私が当たり前と思ってやる最低限の仕事がアメリカ人ATにとっては“あんたそんなこともやってるの、偉いね!”と言われることも全く珍しくなく、Footballの2-a-days初日にウォーターボトルにキンキンに氷を入れておいたら、バレーボールや野球の練習初日に水持っていったら、選手やコーチに“前のトレーナーはこんなことしてくれなかった、本当に助かる、ありがとう!!”と感動してもらってこっちがびっくりしたこともありました(こういうときこそ本当に日本人に生まれて良かったと思います。心配りはやっぱり世界最高レベルです、日本人)。
そう考えたら、うーん、確かに来年は皆また苦労するのかな、私が残ったほうが彼らにとってはいいんだろうな。なんて思えてもしまうんですよね。

Deanにも同じ質問をされて、Syは違うところに行きたいかもしれないけど、同じヒトが長くいてくれたほうが子供のためにはいいのよね、とも言われました。うーむ、たしかにほぼ毎年Athletic trainerが入れ替わるというのは、子供にとっても目まぐるしいんだろうなぁ。

どれくらい戻ってくる確率がありそうなの?と聞かれて、
うーん、5%くらい?って言ったら、そんなの無いも同然じゃない!とコドモに怒られました。
いつもそうだ、友達ができたと思ったらいなくなっちゃうんだ、とこれまた拗ねながら言う
彼を見て、毎年こんな思いをしてるのかなぁこのコたち、と思ったり。
時間があったら試合とか見に来るからさ、って言ったのは、おねいさんのせめてもの本音ですよ。

ヒトのためを考えて動くのがこの仕事だけれど、でも夢ばかりは譲れないし、こういうときくらい我侭にならなければ。皆の残ってくれと言う気持ちはしっかり受け取りますが、I gotta move on and up、新しい一年を自分のためのものにしないと。

ともあれ、惜しまれるというのはありがたいことです。
フロリダに引っ越してきたときは、嫌われたらどうしようなんて不安満載でしたから。
だって田舎の小さな高校でしょ。日本人を見たことも無いような人たちの中に私が突っ込んでいったら、拒否反応を示す人もいるんじゃないかななんて思っていたんですよね。杞憂でしたけれど。
別れを考えると寂しいけれど、同時に未来にわくわくもするし、ここまで約8ヶ月ここで自分がやり遂げてきたことには誇りを感じます。もうHawthorneでも残り2ヶ月を切りました。最後までしっかり自分らしく仕事をやっていかねば、ここまで頑張ってきた自分に申し訳が立たない。ラストスパートという言葉はこういうときのためにあるのかな。今一度、初心に戻って気合を入れなおしたいと思います。ういっす!
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  by supersy | 2008-03-25 23:59 | Athletic Training | Comments(4)

思いっきし風邪ひいてます。

ひっさしぶりに思いっきり風邪です。
食べ物をカラダが拒否するようなどでかいやつです。
いやぁ、きっついっすね!!!!!


Softball gameをホームでふたつ終え、疲れて帰ってきたのが火曜日の夜。
あまりのだるさに、これは疲れすぎてるだけなのか?風邪の前兆か?とさっさと寝たのですが、
次の日起きて声が出なーい。うわー。風ー邪ーだー。

水曜日は元々授業がないという素晴らしい日なのですが、
この日は仕事も陸上もSoftballもawayで試合、ホームは野球の練習のみだったので、
ADに話して休ませてもらうことに。すごい、こういう事情で仕事休むって初めてかも。
上司から“なるべく週25時間になるように上手く調節しなさい”と通達されていたのと、
今週はまだまだ土曜日まで目一杯こき使われるのでたまにはこんなのもいいかなと。
で、水曜日はもっぱら家でおとなしくしてたんですけどね。
夜になって風邪が勢いを付けて悪化。なんで?

今日、木曜日はまたSoftballの試合が2試合あったので、行かなくちゃいけない。
でもこの体調では無理かもしれないと代打のPeteに連絡してみるも、彼はもう他の試合をカバーしなければいけないとのこと。上司は風邪がひどいなら行かなくてもいいよと言ってくれるけど、むー、うちの性格上、行かないわけにはいかない…。やっぱり子供が心配だし。ATSの頃は風邪で休んだってそんなに周りに影響なかったけどなぁ。ひとりで働くって、代わりがいないって、こういうときにキツいなぁ。
そんなわけで風邪を押して働きに行ってきました。
コドモに風邪うつしたくないので試合中はダグアウトの外にいましたけど(笑)
薬が効いたのか少しは楽になったのですが、“Syー、何で昨日いなかったの!”と子供たちもぴーぴー大量にやってきたので何だかいつもより余分に働いていたような気がします(笑)。

で、今は家に帰ってきてまたぐったりしているところです。
明日は朝から一日中Weightlifting meetがあるのでエネルギー貯めて臨まないといけませぬ。
今回うちはSub-sectional meetをホストしているので、なんだか10校くらい来るらしい。Head Weightlifting Coachの緊張がハンパじゃないんですもん、こっちまでドキドキしちゃいます。うちのWeight roomは非常にちっちゃいので、今回は体育館にベンチプレスやら何やらの器具を並べて行なうようです。あんなに薄いゴムを敷いただけじゃ、床、キズつかないのかな??
どうせボロボロな体育館だけど、ちょっと心配…。
とりあえず、運行がスムーズに行くように私も目一杯働いてきたいと思います。

…そのために、今日はシャワーを浴びて早く寝ます。
オヤスミナサイ。
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  by supersy | 2008-03-20 21:30 | Athletic Training | Comments(3)

SEATA Conference Report 3 - Sudden Cardiac Arrest

さて、昨日の続きです。
講義の後半は主にSudden Cardiac Arrest (SCA)に関してだったのですが、
これは個人的に非常に興味のある分野だったので楽しく聞かせていただきました。

アメリカではSCAで一年に400000人もの犠牲者が出ているそう。
そのうち生存率は5%以下だというから、恐ろしい数字ですよね。
ただその中で若いアスリートが占める割合は非常に少なく、実際はその多くが年配の方によるHeart attackなわけですが、世界で一番最初にreportされたAthleticなSCAは何と紀元前490年にまで遡ります。それがペルシャ軍を撃退したギリシャ軍の勝利を伝えるために、伝令のPheidippidesという人物がアテネまで走り、勝ったと報告したあとそのまま絶命したというちょっと神話めいたエピソードなのですが、ちなみにその時に走った約26miles(=約42km)という距離が今のフルマラソンの距離の元になったと言われています。
…まぁそんな小話はいいんですけども。

さて、そのSCAの生存率を少しでも高めるために有効なのが、一分でも一秒でも速いAEDによる処置(詳しくは過去の記事1&2参照)。文字通り一分一秒がキーになってくるので(時間が経てば経つほど生存率は劇的に下がってきます)、私たちATCはいち早く行動するように訓練されているものですが、そんな中で私が全く知らなかった罠があることもあるようなのです。

Courson氏が見せてくれたのはひとつのビデオ。だいぶ古そうな大学のバスケットボールの試合の映像だったのですが、選手のひとりが突然コートに倒れ、全身を痙攣させ始めました。
この状況を見て、真っ先に私たちの頭に浮かぶべきはSeizure(癲癇)、ですよね。
Seizureの処置は何するんでしたっけ?そう。何もしない、んですよね。
Seizureはlife-threateningではありません。周りのヒトを現場から離れさせ、頭を打ちそうな危険なものをどかし、治まるまでmonitorしろと、そういう風に私たちは教わっているわけです。でも、実際はこの選手はSeizureではなく、HCM(これも詳しくは過去の記事参照)によるSCAで倒れていたんです。こういう風に、SCAの患者がcollapse時にSeizure-like activityを起こすことは珍しくないんですって。珍しくないどころか、資料によって数値に幅はありますが、20~30%のケースでこういった症状が見られるという報告がなされています。これをpureなseizureと勘違いして放っておいたりして治療が遅れれば、致命的。こういった事実をふまえて、Courson氏は、患者が意識を失って倒れている場合、seizure-like activityがあろうがなかろうがとにかくSCAとして扱うべきだ、と何度も強調していました。なるほど、知らなかったなぁー。
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でも、同時に、患者がseizure-like activityを起こしていたらAEDによる正確なanalyzeはできないんじゃないか?という疑問も沸いたのですが…。この場合はどうするんでしょう??

それからそれから。以前にも心臓震盪と心挫傷の話をしたことがありましたが(7/29/07付け)、この講義でもCommotio Cordisの話が出ました。ひとり、年配のATCと見られる方が“Commotio Cordisって何ですか?”と質問をしたのにはびっくりしましたが…。プロとして絶対に知っていなくてはいけない内容です!ちゃんと知識をupdateしておかないとダメですよ奥さん!
今回この内容をまとめるにあたって&興味が沸いたので、この講義の参考文献としてあげられていたArticle(*1)を読んでみたのですが、それによれば面白いことに、胸への衝撃って、その速度が速ければ速いほどCommotio Cordisを引き起こしやすいってわけではないんだそう。物体の硬さ、当たった場所等、Commotio Cordisの発生確率には色々な要素が絡んできますが、速度としては40mphあたりが一番確率が高く、50mphを越えると逆に落ちるのだとか。原因は定かでないようですが、速度が上がってしまうとelectrical activityへの影響よりもmyocardial damageが出てしまうからでは、という見方が有力なようです。

最後にもうひとーつ。
Courson氏が繰り返し繰り返し言っていたのが、
“No such thing as always or never.”
“There's no technique that's perfect.”
Emergency careにおいて最も大事なのは、状況にadaptすること。
例えば、Football選手が意識を失って倒れていてもヘルメットを外さない、というのは基本中の基本ですが、でも、外さざるを得ないという場合だってあるのです。Courson氏曰く、
“(Footballの試合で)ヘルメットを外した映像がTV中継で流れ、批判にあったことがあった。
 でも、あの状況は、ヘルメットが外れこそしなかったもののrotateしてしまっていて、選手の口が
 ear holeを向いている状態だったんだ。breathingを確認するためにも、外さざるを得なかった。”
“ホッケーの試合で、ボールが胸に当たって選手が意識を失って倒れたんだけど、
 顔からものすごい量の血が出ていたんだ。だから、スタッフたちは「胸に当たったと
 思ったけれど、それは自分たちの見間違えで、実際は顔に当たったのかも」と勘違いしてしまって
 commotio cordisの認識が遅れたことがあった。でも実際は、衝撃を受けたときに
 選手が舌を噛んでしまって、それによって起こった出血だったんだよね。”
“どんな状況でも、決め付けないこと。状況を冷静に見て、適応すること。”
勝手に自分の中でalways、やneverというルールを作らないこと、って、大事ですね。
一分一秒が大事な世界だからこそ、flexibleに。そしていつでもreadyで。

*1. Link MS. Mechanically induced sudden death in chest wall impact (commotio cordis). Prog Biophys Mol Biol. 2003; 82: 175-186.
非常によくまとめられている良いarticleですので、興味のある方は参考にどうぞ!
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  by supersy | 2008-03-07 23:59 | Athletic Training | Comments(2)

SEATA Conference Report 2

案の定野球の試合を急遽行なうことになったので、家に帰ってきたのは11時すぎでした。
雨の中の試合だったのでカラダが芯まで冷えた…。
ここ最近の気温の上がり下がりにはホントちょっとカラダがもちませぬ。
と、いうわけで、日付をちょっと誤魔化してConference Reportの続きです。

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金曜日の朝は、$25を払ってMini-courseに登録してみました(今までNATA ConventionでもGeneral sessionにしか行ったことなかったので個人的に画期的です)。選んだのは、Emergency Evaluation and the Management of Head and Cervical Spine Trauma, and Management of Cardiac Arrest。University of GeorgiaのHead ATC、Ron Courson氏を迎えての講義でした。
コースの名前だけ聞くと内容が簡単に想像がつきそうですが、それでも講師の方が面白くてですね。幾つか新たに学んだことがあったのでまとめてみます。

●AVPU(Alert, Verbal, Painful, Unresponible)
 Consiousnessのレベルを決定する際の頭文字を取って上から順に並べたものです。つまり、
 Alert…意識がはっきりしている
 Verbal…声をかけると反応するが、意識は朦朧としている
 Painful…Painful Stimulusには反応するが、声をかけても反応はない
 Unresponsible…意識がない、coma状態  ですね。
ここでPainful Stimulusに注目してみたいのですが、例えば倒れている選手の指をぎゅっとつまんでやったとして、手を引っ込めるようなreflexが見られるかどうか確認するわけですね。でも、実は私具体的にどんな風に選手に痛みを与えればいいのかって教わったことが無くて、なんとなく、skinをpinchすればいいのかなぐらいに考えていたんですよ。肘とか背中とかでなければ、まぁ普通に痛いじゃないですか。しかしCourson氏によれば、
・Sternal Rub…胸骨の真上ををこぶしでゴリゴリ
・Modified jaw thrust…Pressure at TMJを加える
・Pinch web space……手の親指と人差し指の間をを思いっきりpinch
なんかが“痛いポイント”として有効だそうです。中でもSternal Rubは容赦なく擦り付けるとめちゃめちゃ痛いのだそう。他にもネットで調べてみたらtrapをsqueezeするとかApplying periorbital pressure だとかも見つけました。要は痛かったらいいんでしょうけど、こういうポイントを知っておくといざというときに便利かも知れないですね。しかし、どこをどうしたら痛いか知っておかなきゃいけないというのも難儀な職業です。

●BP measurement in emergency care
私が今まで色々なインターン等から培ってきた経験から言うと、emergency careにおいてひとたびAthleteの生命を確保したら(ex. secured the athlete on the spine board or whatever you need to do..)、BPを測るのが理想的。と言うのも、EMTを待つ間、BPのDramatic dropをnotesしておけばshockもいち早くdetectできるし、ambulanceが来たときに数値をbaseline dataとして報告することもできる。ただ、印象としてはこれはかなり付随的なものであって、時間的余裕がない、もしくは充分な人手がないと実効しづらいんじゃないかなと思っていたんですよね。あんまりpracticalじゃないかなと。しかし、その私の最大の“?”を解決してくれたのがCourson氏の一言でした。名づけてpulseを測りながら大まかなBPも把握できちゃうテクニック!
b0112009_1134326.jpg
さて、皆さんEmergency careでは脈をどこで測りますか?CPR certificationでは大人・子供はcarotid、infantはbrachial pulseと習うと思いますが、Courson氏はCarotidとRadialを同時に取るといい、と言うんです。
   ・Carotid pulseが確認できる→BPが60mmHg以上ある
   ・Radial pulseが確認できる→BPが80mmHg以上ある
という目安になるらしいんですね。これは心臓から各pulseポイントの距離を考えればなるほど理に適っています。つまり、carotidがあってradialがabsenceだとBPは大まかに60~80の間だと考えられる。軽いshock状態ですよね。こんな風にBP measurementをprimary assessmentの一環として行なうことができるそうなんです。Pulseを取るときにこのテクニックを使えば、頭の片隅にBPの情報を留めておける。後のEvalの役に立つかも知れません。もちろん、それでも余裕さえあれば正確なBPを測っておくのは好ましいことだと思います。ただ、Primary assessmentのルーティーンにこのテクニックを混ぜこんでおくのはclinicianとして一つのスキルになるんじゃないでしょうか?
個人的に目からウロコでした。

さて、まだちょっとこの講義から学べた面白いことはあるのですが、それはまたまとめて明日に。
明日はWeightlifting meetとbaseballだけど、どでかい嵐がやってくるらしいからどうなるかなー。
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  by supersy | 2008-03-06 23:59 | Athletic Training | Comments(2)

SEATA Conference Report

お久しぶりです。

ぎゃ。一ヶ月半くらいぶりだ。

お察しの通り、忙殺されておりました。

でも生きてます。


b0112009_11253222.jpgざっとこの間のことを振り返ると、えーと、2月半ばでバスケットのシーズンが終了しました。
男子バスケはDistrictで優勝して、Regionalに出場!するも、一回戦目でState#2を相手に善戦しながら敗れてしまい、State champの夢叶わず。でもここまで休み無しで頑張ってきた皆は偉い!お疲れ様でした。肉体的にも参る寸前のコがいたりしたので、これでようやくカラダを休憩させてあげられますね。FootballからずっとIn seasonっていうコも少なくなかったですし。やっぱりバスケは自分がやってきたスポーツなので思い入れも強く、終わっちゃうのは寂しいです。クリスマスブレイクも共にし、毎日夜8時過ぎまで一緒にいた仲ですから、シーズンが終わって2日くらいなのにバスケのコたちが、“Sy!!全然会わないから寂しい!”とぎゃーぎゃー飛びついてくるものまた可愛い。

↑写真はチャンピオンのトロフィー@McDonald。もう試合の後にマックに寄らなくてもいいのは嬉しいけれど…。

現在は、Softball、Baseball、Boys & Girls Track & Field、Boys Weightliftingがシーズン中です。ソフトも野球も一試合が長いので拘束時間は相変わらずですが、選手も懐いてくれるし試合の観戦の仕方も分かってきたのでだんだん楽しくなってきました。あと一ヶ月半くらいでこれら全てのシーズンが終わり、残すところSpring Footballだけとなります。
長い、長い、in-seasonの旅。
少しずつ、少しずつ、ゴールが見えてきました。

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さて、話は変わりまして、先週の2/28~3/2まで、テネシーはFranklinまで行っておりました。
というのも、NATAのSubdivision、SEATA(Southeast Athletic Trainers' Association)のconferenceに行っていたのです。先学期に授業の一環として行なったCase StudyのabstractをSEATAに送ったところ、恐れ多くもPoster Presentationに選んでいただいたので、そのプレゼンをしにボスやクラスメートと行ってきたのでした。UFってば意外にお金が無くて、テネシーまでの移動は飛行機ではなく、なんと大学のvanで片道9時間のride。運転は上司2人に任せて私はクラスメートのKateとわいわい騒いでいましたが…。9時間は遠いです、正直ね。
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UF ATのウェブサイトに使うからポスターの前で写真を撮れと直属のボス・Dr. Doverに言われていたので、同様にポスタープレゼンがあったKateと写真を撮り合い。ふざけてこんなGangsta風な写真を撮って見せたら、Dr. Doverには“うん、使うとしたらコレ以外だね”とあっさり流されました。
しかしこんなDoverも、夜になると一変。上司と一緒にお酒が飲めるのがGradのいいところですね!(Undergradでは絶対に有り得ませんでした)酔っ払ったDoverは面白すぎて僕ら以上にはっちゃけていて、もう笑いが止まらないったら。彼の新しい一面を見てしまいました。
…というか、あれ以来私の前ではすっかりはじけてくれるようになりました、Dover。
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UF Athletic Training Team Pic!! 教授のEric、クラスメートのKate、私とDr. Dover。

私のCase Studyの内容と、Conferenceの詳しい内容は、また明日改めてお伝えします。
きっと、たぶん、雨天順延になっていた野球の試合が明日にrescheduledされない限りは…。
これだけ更新にムラがあるのに、最近色んな人たちにBlog楽しみにしてるから、と優しく声をかけてもらうことが多いので、(更新が思うように出来ていなくて本当に申し訳ありません。。。)
自分を潰さない範囲で、日々学んでいる内容をしっかり残していければとは強く思っています。

気長にお付き合いくださいませ。
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  by supersy | 2008-03-05 11:20 | Athletic Training | Comments(4)

"I appreciate everything you do for us."

僕らのこの、Athletic trainingという仕事をdescribeするときによく、
“overworking, underpaid, underappreciated”
  (負担ばかり多く、給料は少なく、感謝もされない)
という表現をされるのですが、前者ふたつはともかく、最後はそんなことないなって思うんですよね。

いや、正直言うとたまに思うんですけどね。
コーチのスケジュール変更に振り回されて楽しみにしてた予定が潰されたりとか、試合中怪我をした選手に話しかけても、向こうもイライラしてるもんだからフラストレーションをぶつけられたりとか、まぁでもそれって、どっちかっていうと“運が悪かった”的な感じなもんで。
dont take it personallyなのです。

そんな時たま起こる“不運”以外は、きっと私が周りに恵まれているのでしょう、
感謝の言葉をかけてくれる人の多さには正直びっくりするくらいです。
b0112009_12361790.jpgなんでこんなことを今日しみじみ書いているかって、今日は実はFall SportsのBanquetがあって出席してきたんですね。Banquetとは文字通り夕食会のことなんですけれど、アメリカではスポーツのシーズンの終わりに“お疲れさまでした、よく頑張りました!”と関係者を集めてこういった催しを開くのが一般的です。基本的にコーチ陣が主催して、頑張ってきた選手達をrecognizeするような流れ。うちの高校では個別のスポーツでは行なわず、今回は秋のスポーツだったFootball、Volleyball、Cleerleadingをまとめて行ないました。で、Athletic Trainerとしてその全てに関わった私も呼ばれて行ってきたというわけです。
その中で、私自身全く知らされていなかったし予測もしていなかったのですが、コーチ達からAward(←)を頂きました!!

ぽけりと座っていたら、Footballのヘッドコーチに、“The next award goes to...Sy!! She's our athletic trainer...I know you are here where you at!”と言われてびっくり。
“Syのお陰でこのVarsityのチームで一人たりともシーズンを終えるような怪我をした選手はいなかったし、それどころか一試合もmissするような選手もいなかった。選手が思いっきりプレーできたのも、彼女が選手達をしっかり支えてくれたお陰だ。感謝してもし足りない”とまで言って頂きました。それって私たちがたまたまめちゃめちゃ運が良かったのもあるんでしょうけども、嬉しいですよね、そういう言葉をかけてもらえると。続いてうちのADも“彼女は大学との契約時間の倍もここにきて働いてくれて、本来行かなくていいAwayの試合にも目一杯行ってくれてます。HawthorneのAthleticsを支えてくれる欠かせない人物のひとりです。本当にありがとう”と言ってくれて、もう、ニコニコが止まらなくてですね(笑)。そんなこと嬉しいこと言われたらもっともっとこれから頑張っちゃいますよ!

でも何が一番嬉しかったかって、私が名前を呼ばれて賞を受け取りに行くときに巻き起こった拍手と歓声。SyだーSyだーとニコニコ顔のコドモたち。あんなとびっきりな笑顔を見せられてですね、どこがUnderappreciatedって言えるんですか。こんな素敵な人たちに囲まれて、本当に幸せ者ですよ、私は。

高校の理事長さんとも仲が良くて、顔を見かけると“いやぁ今日はイヤな天気ですねぇ”なんてよく立ち話をするのですが、いつだったか、サッカーの試合前に彼を見かけたときに、
“帰っちゃうんですか?試合これからですよー”、と言ったら
“いやいや、仕事があるんでね、行かなきゃいけないんだよ”と返した後に、ふと真剣な顔で、
“Sy, I appreciate everything you do for us.”と言って頂いたことがありました。
理事長さんみたいな偉い人が、いちスタッフに、しかも半分部外者みたいな存在に、足を止めてまでこういう言葉をかけてくれるのって、本当に、さすがだなぁというか、良い上司ってこういう方を言うんでしょうね!普段感謝をしているけどそれを言葉にしては何となく照れくさかったりで伝えていない…、もしアナタにもこんな人がいたら、次に見かけたときに躊躇わずいつもありがとう、って笑顔で言ってみてはどうでしょう。きっととっても喜ばれますよ!



ここを去るときは寂しくなるんだろうなぁと先のことをしみじみ帰り道に考えたりしましたが、
それでもあと一学期分、一日一日を大切に目一杯頑張らせていただきます。
それが今日もらった幸せ分の、せめてもの恩返しかな。
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  by supersy | 2008-01-17 23:00 | Athletic Training | Comments(5)

Splatter splatter!!

月曜日のテストはcomp(今学期カバーしたところ全部範囲、ってやつです)だったのに、
何と勉強時間2時間以下という恐るべしチャレンジャー精神で乗り切りました平石です。
それでもキレイにまとまるあたりが怖くもあります。
いつかツケが来そうだなーと思いつつ大学院まで来てしまっているからなぁ(笑)。
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さて。学期が終了して、まだやるべきことはぽつぽつあるものの、とりあえず肩の荷が下りた今日。
男子サッカーがaway game、middle schoolのバスケの練習、
男女バスケットボールのhome gameが3試合という、typical busy day…のはずでした。
普通バスケットの試合を3つも、硬いベンチの上に座ってみてたらお尻が痛くなるもんですが、
今日はそんなヒマもなかったんですよ。何故って、もー、怪我人続出!普段以上の忙しさ!
3試合で怪我人11人というのはちょっとすごい記録だと思います。

最初のJV Boysの試合で、“Sy!!!”と呼ばれて振り向くと、
彼の指差す先には顎から血を流している相手チームの選手が。わっ、すごい量。どうしたのーと聞いてみると、“I landed on my chin(顎から落ちた)”とのことで、あらあら、それは痛いわ。
Concussionはなかったのが幸いでしたが、顎のほうは結構パックリ深く切れていて、止血して消毒してsterile stripsで傷を止め、更にバンドエイドでカバー。たまたまこの子のお母様が観戦に来てらしたので、しかも看護婦さんをされてるらしくて、“汗が出てると粘着悪いのよね” “そうですねー、これ改善して欲しいですね” “stitch(縫合)しなくても平気かしら?” “これなら大丈夫だと思うんですけどねー”なんてお話しながら手当てしました。

バンドエイドが剥がれてこないか、その後コートに戻った彼を小まめにチェックしていたんですけど、ふと目を離したスキに、“Sy!!!!”とまた呼ばれる声。振り返ってぎょっとしました。
同じ子が、今度は顔面右半分を血だらけにしてるじゃーありませんか。なんと今度はおでことおでこでうちの選手と衝突したらしく、目の上から滝のような目も開けていられないほどの出血。
そして横から“Syー。オレも”と、そのうちの選手まで全く同じところから出血。
スプラッタスプラッタ。血祭りとは正にこのことです。お祭り騒ぎです。ふんぎゃー。
周りの観客も生徒も目を真ん丸くしてうちの一挙一動見てますもん、もう。

うちの選手のほうが出血が少なかったため、“ガーゼで抑えといて、ごめん!”と後回しにして、
とりあえず相手チームの子の止血最優先!キレイに大きくこれまたパックリ切れちゃってます。
再登場したお母様もこれを見て、“これは医者に連れて行くわ”と一言でした(笑)。
お母様は、“うちの学校にもあなたみたいなトレーナーがいてくれたらいいのに”と仰ってくれたんですけど(相手校にはいないらしいんです、AT)、そんなATCも一人しかいない状況では、二人同時にこんな風に怪我されちゃうとアップアップですね。
二人の面倒を見て、床の血もキレイにふき取って、血祭り終了。
だはーっと、思わず溜め息をついてしまいました。

その後も捻挫、打撲、突き指、膝、目などなど、minorなものからちょっとmajorなものまで、
怪我の神様が降りちゃってるんじゃないかってくらい休み無く負傷が続きました。
しかも、うちのVarsity Boys' Basketballは今まで公式戦負け無しだったのに、痛い敗戦。
実力では確実に勝てる試合だっただけに悔しくて、帰り道の疲労感も普段の倍でした。
でも、perfect seasonなんてそう滅多に起こるもんじゃない。
負けを乗り越えて本当の強さが見えるもんです。
金曜日、土曜日の試合をしっかりまた勝てるように、明日も気合入れて練習です!

…って、うちはATなんですけど、ね。
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  by supersy | 2007-12-12 23:59 | Athletic Training | Comments(6)

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