Shinsplints 2。

●Periostitis (骨膜炎)
これが実はshinsplintsの一番のcommon causeではないかと言われています。
“-itis”という接尾語は、日本語でいう“-炎”にあたり、Periostiumというのは、骨の周りに薄く張っている膜(↓)のこと。なので、periostium(骨膜)+itis(炎症)=periostitis(骨膜炎)というわけです。
(もっと言うと、peri=膜 osteal=骨 と言う風にもbreak downできます)b0112009_552139.jpg
沢山の筋肉がTibiaにくっついているわけですが、走ったり跳んだりを多くして筋肉を酷使すると、その筋肉たちが起始・停止している部位の骨膜もまた、同様にストレスを受けることになります。
筋肉が収縮するたびにかなりのチカラで引っ張られるわけですから、相当なものです。で、結果炎症を起こしてしまう、と。
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さて、ここで注目して欲しいのがこのふたつの筋肉(→)。
さっき、“沢山の筋肉がTibiaにくっついている”と書きましたが、そしてそれは事実ですが、Shinsplintsに関わっている筋肉は実は2つに絞られます。
Anterior Tibialis(前脛骨筋)
Posterior Tibialis(後脛骨筋)
です。このふたつは走る・跳ぶの動作で非常に重要となる筋肉たちで、
Periostitisが起こる部位はこのふたつの筋肉の起始位置であることが殆どと言われています。

●Muscle Inflammation (筋肉の炎症)
このふたつの筋肉たちが痛みの直接の原因にもなることもあります。
筋肉自体が炎症を起こしてしまった場合です。
今回様々な文献を調べていたら、Anterior Tibialisの炎症をAnterior Shinsplints
Posterior TibialisをPosterior Shinsplintsという名前別けをすることが多いみたいなので、
ちょっとそれになぞってやってみたいと思います。
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・Anterior Shinsplints
 特に足がpronated(偏平足)なヒトにおいて、足首を曲げたり伸ばしたり(DF/PF)すると、
 Tibialis Anteriorがそのmuscle sheathの中で捻られてしまうという現象が起きます。
 Twisting forceが発生してしまうのです。
 捻られた筋肉たちはmicrotearを起こしてしまうか、そうでなくてもabnormal forceが
 かかることになりsheathに擦られる形になって、炎症や痛みの原因になるのだそうです。
 また、GastrocやSoleusというふくらはぎの強靭な筋肉たちに比べて
 Ant. Tibや弱いといったmuscle imbalancesや、toe running(爪先走り)も、
 Ant. Tibにabnormal stressを加える要因になります。

・Posterior Shinsplints
 これも基本的にAnterior Shinsplintsと同様です。
 Foot pronation→twisting force→microtear or abnormal stressという流れ。
 幾つかの文献には“less common”という書き方をされていましたが、
 個人的にはPosteriorのほうがAnteriorよりも圧倒的に多いように思います。
 TibiaのMedial edgeを探して、そこからぐぐっと裏側に指を入れる感じでpalpateし、
 “うわー、そこそこ”とAthletesが顔をしかめたとしたらビンゴです。

はて。それでは何故このふたつの筋肉たちばかりにそう余計な負荷がかかってしまうのか?
答えは、それぞれの筋肉のfunctionにあります。
  Anterior Tibialis…Dorsiflexion(背屈)とInversion(内反)
  Posterior Tibialis…Plantar flex(底屈)とInversion(内反)、
              更にMedial longitudional arch support(所謂“土踏まず”を支える)。
というそれぞれの役割に注目しつつ、ヒトが歩くときのBiomechanicsを簡単に見てみましょう。
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上の図は、Gait cycle(歩くサイクル)のStance phaseだけを抜き取ったものですが、
踵が地面に着く時(Heel strike)、Anterior tibialisには足を減速させるため
過大な負荷がかかります。Footの動きとしては本来の役割とは間逆のPlantar flexionですが、
eccentric loadがずずーんとかかっているのです。そして皆さんもご存知のように、concentricよりもeccentricのほうが負荷って大きいんですよね。
だって、contractしながらそのチカラを支えきれずelongateしているわけですから。
そう、つまりAnterior tibialisは踵が地面に着地する度に、多大な労力を持って
足を地面に固定させる重要な役割を果たしている
のです。
これが、歩くではなく走るとなると、その負荷は何倍にも増えてきます。
この筋肉が実は歩く・走る上でKeyとなっていること、分かりますか?

一方で、Posterior Tibialisの最も重要な役目はArch support
Stance phase全体を通して、土踏まずを支え足を安定させるということに全力を注いでいます。
簡単そうに聞こえるかもしれませんが、これって実は重労働なのです。
歩く、走るといった動作を想像するとき、ヒトは足を振り上げて前に進むところだけをイメージするかもしれませんが、それを可能にしているのは地面に着いているほうの足がしっかりを地面を捉え、支えてくれているから。軸となる足がしっかりしていなければ次の一歩を強く踏み出すことはできません。まさに、Posterior tibialisは縁の下の力持ち的存在なのです。
前述したように、偏平足の足はそれだけで不安定(hypermobile)だというだけでなく、
Posterior tibialisに異常な負荷をかけます。いくら縁の下の力持ちだからといって、
一歩一歩支える度に過度の負荷をかけられたのでは、悲鳴をあげてしまうというわけです。
これが歩くだけでなく走り出したらまたその何倍もの負荷が…というのはもうお分かりですよね?

さて、これから、じゃあその問題をどのように改善させればいいのか、
という点について書きたいのですが、今日はもう時間がないのでこのへんで。続きはまた。
これからちょっとTampaに出かけてきます。週末はずっとそっちにいるかと。
土曜日が誕生日なので、Fayの暴風域をちょいと抜けて、ぱーっと楽しんでこようと思います!

ちなみに、明日で25歳になっちゃいます。
25歳ですよ25歳。四半世紀。うおっ、ちょっと重い響き。もうそんな自分が年になるのかぁ。
びっくりだなぁ、25歳ってもうちょっとオトナだと思ってたけど全然コドモじゃん。
光陰矢のごとし、ですね、まさしく。
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  by supersy | 2008-08-22 18:00 | Athletic Training | Comments(4)

Commented by まさ@NJ at 2008-08-24 01:08 x
誕生日おめでとうございます!
さゆりさんの投稿はいつ見ても分かりやすくて感動します。
写真のチョイスの良さが半端ないですー。
誕生日楽しんでくださーい!ふらふらなりすぎて、暴風にふっとばされないようにしてくださいよー。笑
Commented by かや at 2008-08-24 09:11 x
誕生日おめでとう!!
この1年がすばらしい年でありますように。
Commented by だいす at 2008-08-24 13:02 x
誕生日おめでとう!
毎度勉強になります!!!
Commented by さゆり at 2008-08-26 22:05 x
>まさ
ありがとうー。誕生日は程よく酔っ払うに留めておきました。
実は文章を書くのと同じくらいイメージ検索に時間を使ってるかも知れません。周りのnon-atのヒトタチに“Blog読んだけどよく分からん”と言われては凹んでますが、分かりやすいと言ってもらえるとほっとします。本当はbackgroundがない人にも分かるようにと思って書いてるんだけどさ…。。。

>賀屋先生
ありがとうございます!
だいぶいいトシになってきたので深い味わい目指してみます。

>だいすさん
ありがとうございます!
幾つになっても勉強の毎日ですが、ヒトは変化を求めなくなったら終わりですよね!

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