知らなかった!Sesamoid Subluxation in a Foot。

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今日の更新は私には珍しく、すんごく短いです(笑)。
さて、今学期教えている授業のひとつに「上肢の外傷評価」の授業がありますが、
その中でFoot & Toesという章をカバーしていたときのこと。
親指MTPのすぐ下にあるsesamoidsと呼ばれる小さな骨(↑)について話していたら、
とある学生に「あのー私最近患者さんの足のレントゲンを見る機会があったんですけど、
そのとき、その患者さんのsesamoidsが、何ていうか、底面じゃなくて横にあったんですよね。
そういうことってよくあるんですか?」

えっ、なにそれ?私知らないよ知らない!

調べてみるとこんな画像が出てきました。
うおっ、これのことですかい?
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上のレントゲンが「正常」なSesamoids、下が「側面に滑ってしまっている」Sesamoids。
はっきりと違いますね。学生と一緒になって授業のあとに調べてみたところ、
外反母趾を持っている患者さんにこういう変化が起こることがあるようです。
私、今まで外反母趾(Hallux Valgus)って、"Abduction of 1st MTP"と習ったせいか、
純粋なfrontal planeで起こる変形なんだと思っていました。
私が見逃していたのはそれに伴う他の組織から起こるtensionだったんですよね!
確かに、元々はfrontalで起こっている変形でも、靱帯や関節包、そしてFlexor Hallucis Brevisの腱に引っ張られ、最終的にrotational deformityが起こってくる。frontalにtransverseのチカラが加わってしまうわけです。結果、sesamoid bonesが回りだして、くるりと内側面に移動してしまう。なんと単純。言われてみれば超納得。しかし、考えたことがなかった!
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これは、sesamoidの亜脱臼(subluxation)、とか、
Lateralisation” of the sesamoid complexと呼ばれたりするみたいです。
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こうなってしまうとtibia側のsesamoidに異常に体重が掛かってしまう(→骨折の可能性増?)、
親指が効果的に屈曲できなくなってしまう(→push-offが弱くなる?パフォーマンスに影響?)
…などの二次的・三次的被害が広まりそうですね。いやー、深いぜ!Hallux Valgus。

今回のこれもそうですけど、私が教えている一年生のクラスも、二年生のクラスも、
とにかく質問が飛び交って皆の参加っぷりが素晴らしいです、今学期。
お陰で私も学ぶことが多い。いやー、やっぱり学生と接する機会って、大事です。
学びは、目上のヒトからもらうだけなものでも、自分で得るだけのものでもない。
学生や若い子からもらえる刺激やインスピレーションは私にとって特別です。
この環境にいる限りは目いっぱい楽しませてもらいたいと思います!ありがとう学生!
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  by supersy | 2015-02-13 11:00 | Athletic Training | Comments(2)

Commented by かや at 2015-02-14 16:07 x
短母指屈筋の種子骨・・ってことを考えると,極度の外反母趾の場合は種子骨が外側へ変位することは想像できるかもしれませんが,写真を見た瞬間は「え!」ってなるかもしれませんね。
それよりもSyがコメントしているように,そのことによって考えられる様々なストレスや障害を想像する方が難しいでしょうし,面白い(勉強になる)でしょうね。
Commented by さゆり at 2015-03-03 22:44 x
種子骨っていうんですね(そこか)!足の親指って車のエンジン部に近い役目があると思うので、スポーツパフォーマンスにも日常生活にも多大な影響が出そうです。もうちょっと文献読んでみたいです。ふむー。

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