6/24~30、NATA in Las Vegas その1。

カリフォルニアでの講習を無事に終えて、
6/24にSan Jose国際空港からMcCarran国際空港へ。
到着してみて、Las Vegasって本当に砂漠の中に人工的に造られた街なんだなぁと改めてびっくり!赤茶けた山々の一角にホテルやカジノが立ち並んでいるんだもの。ものすごい違和感。

到着してホテルにチェックイン、コンベンションセンターまで歩いてレジスターをすませ、
今日はlow keyでいこうかー、とホテルのプールでのんびりしたり、
夕御飯にお寿司を食べたり。

翌日、6/25に本格的に行動開始!
よーし勉強するぞーーと気合を入れて朝ごはんを食べにいく途中で、
NYの大学でATとして働くあゆみちゃんにばったり遭遇。あゆみちゃんは飛行機が遅れに遅れて、なんとラスベガス到着は朝の2時だったそう。徹夜明けですぅ、と元気そうだったけれど(笑)、他の人もばたばた飛行機に遅れが出ていたみたいだし、大変ね…。

…で。
この日出た講義をものすごく手短にまとめてみると:

Stumped: Differential Diagnosis in Athletic Training
これは想像以上に面白かった!複雑で珍しい症例を集めたケーススタディーでした。
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1. Morel-Lavallée Lesion of the Knee
  A rare condition that was first described by the French physician Maurice Morel-Lavallée
  in 1853: Defined as a closed degloving injury associated with trauma
  つまるところInitial Injuryが起こって、その衝撃でSkin & subcuteneous tissueが
  その下にあるFasciaやMusculoskeletal tissueから分離してしまい、
  できた隙間にmembraneができてしまって、pseudocystを作る…という現象だそうです。
  これは初めて聞いた!
  ちょっとした腫れかなー?くらいに思って、何度RICEやaspirationを試みても
  行ったり来たりのrecurrent swellingが起こってしまうのが特徴だそう。
  (↑)写真のようにGreater TrochanterやPelvis、Lower Backに起こることは稀にあっても
  Kneeで起こったケースは極々稀なんだそう。ほえー。
  この症例では結局手術をしてこの出来てしまったmembraneを除去。

2. Benign Paroxysmal Positional Vertigo
  BPPVについては以前にまとめたことがあるので詳しいことはそちらを。
  Epley's maneuverのほかに、Semont maneuver(↓)という治療法を聞けたのが
  収穫でした。時間はかかるしforceful、ちょっと荒っぽいのであくまでEpley'sが
  効かなければこちらを、ということみたいですが、この名前は初耳。
  下の動画では患者がactiveにやっているようですが、実際の患者は
  こんなに一人では動けないこともあり、セラピストがassistするのが普通だそう。
  Speed is the key!ということで、実際は"throwing the patient across the table"
  と描写されるほど、患者を激しく素早く動かすテクニックのようですので、
  実践の際にはきちんと訓練を積みましょう。念の為。


3. Stage II→IIIA Kienböck's Disease
  これは比較的有名ですから、授業で習ったという方も多いでしょうね。
  つまるところrepetitive wrist flexion/extensionによってLunateの血流が遮られ、
  徐々にosteomalaciaが起こってしまう、という。つまるところavascular necrosisですね。
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  このケースはソフトボールのピッチャーが手首の痛みを数年抱えていた、というところから
  始まり、そのピッチャーが糖尿病も持っていたため、Kienböck's Diseaseと
  判明してからも血糖値のコントロールに間取ってしまい、手術を結局数ヶ月も遅らせる
  ハメになってしまった→その間も症状が進み、State IIからIIIAに進行してしまい、
  手術のprocedureをよりconservativeに変えざるを得なかった、という複雑な流れ
  でした。そうなんだよね、絵に描いたように上手くは、なかなかいかないのよね。

4. Paget–Schroetter Syndrome
  A type of TOS & a form of DVT Upper Extremities
  この患者の場合はSubclavian veinが血栓によって詰まってしまい、
  Conservative treatmentではrecurrenceを抑えられなかったため、
  最終的に1st rib, Anterior & Middle Scaleneをresectしたという壮絶なケースでした。
  手術の際に、この患者のScaleneが通常の2-3倍の大きさだった=異常に発達した筋肉が
  occlusionの直接の原因だったのではないか、ということでしたが…。
  PRIテクニックなんか試したらどうなっていたのかな、と一人考えてしまいました。
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5. Klippel–Feil Deformity
  The congenital fusion of any 2 of the 7 cervical vertebrae
  ひどいケースは首が短く見え、動きもかなり制限されるようですが(↓)
  この患者は将来有望な高校のフットボール選手で、手足の痺れが治まらず
  X-rayを撮って判明したそう。C-6-7がpartially fusedしてたそうな。
  しかし、こういう場合はSpinal cord damage/C-spine nerve damageが怖いので、
  医者からは「No collision sports」と勧められ、セカンド・オピニオン、
  サード・オピニオンを聞くも同じ結果。結局フットボールをやめて野球一本に絞り、
  ジェットコースターやスキーも一生禁止なんだそうです。ほえーほえー。
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Recent Research on Low-Frequency & Portable Ultrasound
by David Draper, EdD, ATC, FNATA
  Draperさんの教科書持ってる―!こういうのちょっとテンション上がります。
  彼がまずはっきりと言ったのは、「US treatment is most effective when provided more
  than 2000 joules」という事実で、「US治療は効果がない、という研究のほとんどが正しい
  parameterを使っていない、特にdosageが明らかに足りていない」ということでした。
  で、ここで彼がintroduceしたのがLDLI US (Long Duration Low Intensity Ultrasound)。
  Parameter: 0.132W/cm²で100%、約4時間の治療で18720 joulesがdeliverできるそうな。
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  Preliminaryな研究結果もシェアして頂きましたが、Pain, Spasm, Increase circulationには
  今の所いいみたいですよ。Knee OAやTendinitis等に、単発のセッションで
  効果が見られるとか。面白いことに、こんな微弱と言えるintensityでも
  tissue tempは上がるみたいで、30分くらいかけてじっくり温度が上昇→で、プラトー化
  するので、長くapplicationをしていても、火傷するようなことにはならないそうです。
  マシーンもひとつ$400ということなので、悪くない値段ですね。
  ふーむ。こういう新しい物理療法機器もちゃんと授業で触れていかないとなー。
  
The ABC's of Agility Training
by Jay Dawes, CSCS*D, NSCA-CPT
  これは…聴講しに行ったのではなく、
  うちの同僚のプレゼンだったので私はラボ・アシスタントとしてお手伝い。
  一ヶ月以上前から「NATAの打ち合わせをしておこうよ」とJayに打診していたのに、
  「あー、ちょっと待って、今週末にパワーポイント作るからその後で」と
  どんどん先延ばしにされ(←フォローをすると、彼はいつも本当にものすごく忙しい)、
  結局ロクな話し合いも持たれないままの本番。私、こういう大舞台に準備不足で
  臨むのが大嫌い!なので、一人ハラハラどきどき。もぉぉどーすんのさぁぁ。

  流れとしては20分ほど講義→ラダーを使ったトレーニングの実践だったのですが、
  案の定、「トレーニング実演は(ここでは狭いので)講義後、部屋を移動して、聴衆を
  2つのグループに分け、それぞれ別の部屋に入れましょう」と開始30分前に聞かされて、
  え…それって私が別部屋丸々担当すんじゃないの…と血の気が引く思いに。

  逃げ出したい気持ちを堪えて10分ほどJayからささっと指導を受け、
  結局そのまま本番を迎えました。聴衆は部屋満タンの約160人。
  そのうち80人は不幸なことに私が指導するほうの部屋にstuckしたわけですが…
  この準備不足っぷりがバレてなかったら…いいな…。
  終わったときは感無量でした。もー、心臓に悪い…。勘弁して。。。

Implementing an Evidence-Based Preceptor Evaluation Questionnaire
  これは講義ではなく、Peer-to-Peer Discussion。つまり、2人の司会者・Facilitatorを
  中心に、参加者全員がそれぞれ発言、意見交換し、議論を重ねていこうという
  参加型のコースです。
  「あなたのAT ProgramではPreceptorをどのようにEvaluateしている?」という質問から、
  それぞれのプログラムが抱える問題点、うまくいっているところ、Preceptor評価を通じて
  いかに学生から本音を引き出しそのfeedbackをPreceptorに反映させることができるのか、
  …等、かなり熱い議論が繰り広げられました。
  学生が上司を評価する、という難しい構図だから、学生を守る意味でも無記名にすべき、
  という意見もあったし、いやいや、社会勉強を積ませる意味でも、学生が面と向かって
  Preceptorに「私はあなたにこういう評価をした」という話し合いの場を持たせるべきだ、
  という人たちもいたりして。ふーむふむ。
  色々なプログラムが実践している例が聞けて、勉強になった!
  今度Program DirectorのMaryとも話し合ってみよう。
  構造もそれぞれの質問内容も、もっと良いものがうちでも作れるはず。

そんなわけで、初日から目一杯学んできましたよ。
この後私はTAMUCCのAlumni Party、それからUFのAlumni Partyをはしごして、
色々懐かしい元上司・同僚・同級生たちに会って来ましたとさ。
写真はこの夜歩きながら撮ったラスベガスの夜景。綺麗だのう。
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  by supersy | 2013-06-25 23:59 | Athletic Training | Comments(0)

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