春学期、終了!

正式に今日で春学期が終了です。
…というのも、今日が教師の成績提出日締め切りだから、というだけで、
私は成績を早々と提出したのでだいぶ前に終わってたんですが。
いやー、学生・アスリートの数もぐっと減って、キャンパス内も静かなもんだ。
これから、プログラムに所属する学生の成績をチェックして、崖っぷちの子達の進退を決めて…、
とか、シビアな仕事はまだ残ってるんですけどね。

学期が終わるのを惜しむ暇がなかったけれど、
なんとなく、静かになったATRを見渡して、有意義な一年間だったなー、と思っています。
女バスでも、ゴルフでも色々あったし、AT学生とも色々ありました。

中でも色々あったのはSeniorのとあるAT学生。
鬱病になって以前大学を中退した経験のある彼女、やっぱりATをやりたい!と、TAMUCCに再入学したのが3年前。その後も本当に色々あって、また鬱になったり、学生生活も私生活も上手くいかなかったりで、プログラムディレクターとも揉めて、「もうこの生徒は御手上げ…。相手できるのはSyしかいないから」と、半ば押し付けられる形で女子バスケに回されてきた子でした。

私は一年の初めに自分の直属となる学生と短い個人面談の時間を設けるようにしているのですが、彼女に「どんな目標を持っている?」と聞いた時に、はっきりと、「もうATをやっていくつもりはないわ。引くに引けないところまで来たから卒業はするけど、その後は全く違う職に就くつもり」と、宣言されたときは、さすがに複雑な気分になりましたが…。今までの彼女の授業での態度を見る限り、情熱が無くなったようにどうしても思えなかった(優秀な学生だったし、基礎力も応用力もヒトよりあった。何より、私の授業を楽しんで聞いてくれた学生の一人でした)私は、今この子とコミュニケーションが取れるのは自分しかいないような気がして、根気強く付き合って来ました。
突き放すでも、べったりするでもなく、一人のプロとして尊敬の心を持ちながら、接してきました。そのうち、実習に臨む彼女の目に少しずつ光が宿り、進んで意見やアイデアを共有してくれるようになったり、積極性も出てきて。実習を初めて2ヶ月と少し経った頃、「ATなんてもうやめようと思っていたけど、今学期ここまでSyと一緒に働いて、情熱が帰ってきた感じ。Syと働くの楽しいし、ここ数ヶ月で今までにないくらい学べてるし、このチームも大好き。私やっぱりこれがやりたいみたい」と言ってくれたときは、ガッツポーズして飛び跳ねたい気分でした。

情熱を取り戻した彼女の成長っぷりは、贔屓目無しに見てもすごかった!
私のように考え、私のように動けるクリニシャンに大成長(そしてそれは良い事…だと思いたい)。試合中にも、選手がちょっと指を気にする仕草を見せると、無言でグローブとガーゼを用意、止血の準備を始め、彼女が交代してベンチに帰ってくるとさささっと処置。その後、下級生に「次のタイムアウトで他の選手のユニフォームに血がついていないか(NCAAのルールでは、ユニフォームに血が付いているとプレー続行できない)確認して、あったら落として」と手早く指示。次の30秒タイムアウトに間に下級生と協力して全員のユニフォームを確認し、案の定他の選手についていた血をささっと拭きとる。…ということを独りで自然と出来るようになったのです。すごい、私この間、何も言わなくてよかった。すごいすごい。最上級生だからって、これだけ先読みして動ける学生はそういない!「まるで私のコピーを見てるみたいだ。すごいな!私、いらんじゃんか」とがははと大笑いしたもんです。

実習でも、彼女はイキイキと仕事をするようになっていました。豊富な知識で、私を驚かすこともありました。ヒトってこんなに変わるもんかね!と私自身もびっくりでした。そしてこの春学期をもって、彼女は長い長い大学生活を終えることになったのです。そう、無事に卒業です!
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そんな彼女が、つい昨日、「Syにプレゼントがあるの」と。オフィスにひょっこり遊びに来てくれました。「何買ったらいいか分からなかった、Syにプレゼントって難しいわ!」と言いながら、こんなもの(↑)をくれました。お手紙を添えて。日本酒が入ってるあたりが、私をよく知っているというか何というか(苦笑)。

お手紙には、「You really made an impact in my life」という一文がありました。
もうATなんてやめる!から、ATってやっぱり楽しい!に変わったのは、
私が何か特別なことをしたからじゃなくて、彼女の心の奥底に「ATが好き」という根っこがしっかりと眠っていたからだと思うけれど、それが芽を出して花が咲いて、というプロセスを間近で見られたのは私も光栄でした。教師として、なかなかこういう体験はできないと思います。
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同時に、ATとしての仕事も改めて面白いものだなぁと実感しました。ATという仕事をしていると、色んなヒトと出会い、色んな方の人生にちょっとだけお邪魔させてもらう機会があります。そこから去るときに、お花を添えたり、落とし穴を掘ったり―つまり、ちょっとだけ素敵なことをして立ち去ったり、最後っ屁をして立ち去ったり、「印象」の残し方って色々あるし、それによって彼らの人生がちょっとだけ幸せになったり、潤ったり、逆にちょっとだけ惨めになったり、怒らせたり、色々なことが可能なんだなぁと思います。あくまでその人の人生の中で山のように起こる出来事のひとつで、とんでもなくでっかいことなんて出来ないけれど、やっぱり、どうせなら誰かのpositive influenceになりたいよなぁって、つくづく感じます。Pay it forwardなんて立派なことは別にしようって思わないんだけれどPass it forwardをしよう。私の先生たちが私にしてくれた分の御恩くらいは、ちゃんと下の子たちに返したいなぁ。あとどれだけ、こんな素敵なことに関われるかな。来年もきっと素敵な一年になるな。うん。今から楽しみだ。
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  by supersy | 2012-05-15 14:00 | Athletic Training | Comments(0)

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