続・Football Helmetの種類とConcussion Rate。

前回のエントリーを受けて、Jidenがお勧めのArticleを教えてくれたので、
今回はそれを読んだまとめをちょこっとしてみたいと思います。
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b0112009_2464525.jpgまずはこのSeries(↑)からPart 13。
気になっていたけど全然Full-textが手に入らなかったんですよね。
見つからないなー、と困っていたら、Jidenがほいよっと送ってくれました。
Jidenありがとう!お陰様で、初めて読むことができました。

この研究では、比較的新しい5種のヘルメットの性能を比べてみる、
ということで、

   - Adams ProElite
   - Riddell VSR-4
   - Riddell Revolution
   - Schutt DNA
   - Schutt AVC  (←写真参照)

のそれぞれのヘルメットをダミーに装着させ、
NFL級のHelmet-to-Helmetのヒット(↓)なんかを
実験室でできる限り忠実に再現し、その衝撃の値を計算しました。

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全てのヘルメットに10-20%のReduction in the risk of concussionが認められた
つまり、どれもそれなりに良かったっスー、というのがこの大掛かりな研究で得られた、
えらくざっくりとしたConclusionなのですが、
残念なのは5種のヘルメットを全てblind化してしまったこと。
Helmet J、K、L、M、Nとしか後半では表記されていないため、
どのヘルメットが一番良い数字だったのか分からない。研究を読む限りでは数字にはそれなりのばらつきがあり、Helmet MとKが中でも優秀なように見えるのですが…。
せっかくだから公表してくれればいいのに!業者から圧力でもあったんでしょうか。
あ、訴えられちゃうのかな。


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2つ目のArticleはFlexiforce sensorsという最新のForce mapping systemの技術を使えば、
実際にヘルメットの一点にかかった力がどう全体に拡散され、b0112009_1242921.jpg
それがどれだけの衝撃を直接頭部にもたらすのか、ということを
今まで以上に詳しく調べられるんじゃないか、というものです。

この実験は非常にpreliminaryな段階なので、
実際このシステムを使って、具体的にこういう
Padding material (ex. high vs low density foam)がいいよとか、
もっと詳しく例えばこういうMaterialをこういう層にしてこういう配置で…というところまではまた至らず。
とりあえずこのシステムがどんな感じで稼動するのか、正確なのか、というところに
mentionするに留まっています。しかし、「これから」が楽しみですね!
つまり、前回のエントリーで私はthe HITSを紹介しましたが、
それよりも今後こっち(Flexiforce Sensors)が主流になってくる可能性もある、
もしくは、両方を合わせた者が今後よりdetailedな研究を生むかもしれない、ということですね。
要注目!

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脳震盪の診断にImPACT等を使っているチームも多いと思いますが(うちもそうです)、
Disadvantageとしては、やっぱりon-fieldのQuick Assessmentには使えない、
ということですよね。試合中にまさか選手座らせて、よいしょっとパソコン開くわけにもいかないし。

で。この研究(↑)ではthe King-Devick (K-D) testというon-field testの実用性を試験しています。私、これを読むまでK-D testというものを聞いたことがありませんでした!
読んでみて、なるほど…(↓)
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↑これは四枚のTest Cardsで、左上が例題。右上がTest 1、左下がTest 2、右下がTest 3。
このカードに書かれた一ケタの数字を左から右に、
横の列で順番にできるだけ早く読み上げる、というテストです。(クリックで図が拡大)

手順としては、
1). デモカードを見せて選手に趣旨説明、
2). テストカードを1→2→3の順番で見せ、声に出して全ての数字を順番に読み上げてもらう。
3). Testerはその3枚の合計タイムと、間違いがあればその数を記録。
全て合わせて2分かからない、というお手軽テスト。もちろん、パソコンも必要ありません。

この研究の結果としては、
- Baselineと比較して、脳震盪を受けた選手の合計タイムは平均約6秒悪化した。
- The K-D testは総じて効果的なテストであったと言える。
 The Standardized Assessment of Concussion(SAC)はCognitive functionの能力を測るのに
 適切であるが、the K-D testはCognitiveだけでなく、eye movements、attention、language
 の能力
も同時に測ることが出来る。

読んだ・自分でもこのRapid Number Namingテストを身をもって体験してみた感想ですが、
なかなか面白い!実用性もあるんではないでしょうか。
AdministerするのがATやMDでなくても良い、という記述も興味深いですね。

後は、いったいこのテストをすることで得られた数字をどういう風に使うべきなのか
というところはこれから論じられていくところなのかな、と思います。
あくまでsupplemental infoとして使われるべきなのか、
Baselineより○秒以上の悪化が見られた場合、絶対にRTPさせてはいけない、
という絶対数を設けるべきなのか?間違い数はどうなのか??
この研究によれば、ほとんどの選手は(脳震盪をsustainしていても)間違いを犯さなかった
(13人中3人:2人が一回間違え、1人は4回間違えた)ということでしたが、ということは、
ひとつでも間違えた→脳震盪アリと言って良い→自動的にNo RTPなのか?
同時に、間違いを犯した選手達の中に、タイム自体はほとんどBaselineと変わらない好記録を出した選手もいた、という結果も今回出たことを踏まえると、
合計タイムvs間違いの数の“どちらか”ではなく、“両方”に着目すべきなのか?

ま、現実的に考えれば、SACだろうがBESSだろうがK-D Testだろうが、
Any single testに頼るのではなく、やはりGood Hx Takingを含む、
General Screeningは外してはいけないんだろうなぁと思います。総体的に見ること。
例えばこれらのいずれのテストスコアはBaselineとさほど変わらない正常、と出ても、
ガンガン頭痛がしていたりしたんじゃ、やっぱり脳震盪クロだろうし。
症状が遅れて出ることもよくありますしね。だから脳震盪の診断は難しいんだけど。

…なんて、ちょっと元も子もないまとめをしてしまいましたが、
これからK-D testの認知度は上がっていくのかな?とても面白いStudyでした。

昨日の夜に、色々調べた結果をArticleと共に、
例の質問してくれたATCさんとこに送ったのですが、
「日曜の夜にこんなことしてんの?!w」と笑われてしまいましたとさ。
日曜でもなきゃー、自分の好きな勉強はできませんったら!
「面白そうだねー、ありがとう!読んでみる!」と言ってくれたので、彼の助けになれば幸いです。

さて!こんなことしてたら祝日も半分終わっちゃった!(今日はLabor Day)
私もちょっとゆっくりしようかな。皆さんも、良い休日を!
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  by supersy | 2011-09-05 13:30 | Athletic Training | Comments(2)

Commented by ジデン at 2011-09-08 11:59 x
こりゃ、たまげた。学術評価を簡潔に分かりやすくまとめてある。しかも、的をえてる。すごいな。さすがや。ほんま、感謝感謝。
Commented by さゆり at 2011-09-30 09:04 x
K-D testは面白かった!早速授業に取り入れさせていただきましたよ。こっちこそありがとうね!

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