突然の知らせ。悲しい知らせ。

この内容、一回書きかけて消したのですが、
約一週間経ち、ようやく気持ちも落ち着いてきたので書こうかと思います。

話は休み明けの月曜日に戻ります。
水泳の選手がそわそわしていたので嫌な予感はしていました。
というのも、シーズン中からチームの進退に関して変な噂は聞いていて、
大学側が水泳のチームをこれ以上あまり長くkeepする気はないだろう、というか、
つまるところあと数年で廃部にするかも知れない、みたいなものでした。

しかし、事態は急展開。

いつもと同じように水泳の選手たちのトリートメントを済ませ、
いつもと同じように練習前に水をプールに運んで、
いつもと同じように選手たちと談笑して。
いつもと同じじゃないことが起きたのは、
私が、それじゃあそろそろバレーの選手が来るからAT roomに戻るね、とプールを出た10分後。

練習開始の5分前になって、Athletic Directorがプールに入ってきたそうです。
彼の顔は無表情で、選手たちも何か嫌なことが起こるのだけは一瞬で察知したそう。
重たい口を開いた彼が言った言葉は、
“本当にこういう決断をすることになって申し訳ないけれど、
 今日付けでUNFの水泳のチームをカットすることにした”

パニックになった選手たちがテキストや電話で報告をしてきてくれたのは、
それから30分くらい経った頃だったんでしょうか。
とにかく怒りと悲しみとショックで、皆気持ちがしっちゃかめっちゃかでした。
今思い出しても痛々しいくらい。

Athletic Directorは、この大学に残るなら奨学金は卒業するまで保障するし、
他の大学へtransferするなら協力は惜しまない、と言ったらしいのですが、事実上、
相手の大学側と話をつけ、契約を結び、サインする期日はあと約2週間と迫っています。
どこの大学も水泳のチームの予算は限られていますし、
こんなに期日ギリギリではもう奨学金枠を使い切ってしまっている大学がほとんどでしょう。
それでもうちのトップクラスのスイマー達は、廃部を聞きつけたほかの大学のコーチから電話を
もらって話が進んでいたりもします。でも、それほど抜きん出た成績じゃない子たちは…。
特に来年からSeniorになるような選手たちは、もう専攻の授業もほぼ終えてしまっていて、
transferするとなると単位の移行も難しく、卒業が延びることになり、
事実上不可能だという選手もいます。彼女らは、泣く泣く水泳を諦めざるをえないようです。
つまり、現実的に、チーム全体がかなり苦しい状況に立たされているわけです。

私もできるだけのことはしてあげたいと思っているのですが、
水泳界で顔が広いわけではないし、彼女たちの売り込みをしたところで…。できることと言えば、
泣きながらAT roomに来たりする選手たちの話を聞いてあげて、励ますくらい。無力です。
力強く、何とか道を探そうとたくましく動く選手たちもいる中で、
未だに現実を受け止めきれず、何をしていいか分からない子たちもまだいます。
選手たちだけではありません。コーチ陣も解雇となってしまいました。
彼女たちもどうするのか…。選手が動揺している手前、気丈に振舞っている姿が逆に心配です。

上司には、“まぁ、Syとしてはバレーボールに専念できると考えればいいじゃないの”
と変な慰め方をされましたが…。たしかに、もう4時とか5時とかに起きなくていいし、
仕事も実質半分になりますし、バレーボールの子達にもっと時間を使えるようにもなりますが…。
でもこの一週間、水泳のチームひとりひとりの顔を思い浮かべるともう苦しくてしょうがありませんでした。一緒に長く苦しいシーズンを戦ってきた仲間たちです。胸が痛みます。

プロの世界なら、こんな風に一日で人生が変わってしまうのも日常茶飯事ですから分かります。
実力が伴わなければ、利益を生まなければ、切られてしまう。
プロっていうのはそういうもんです。

でも、ここは大学です。スポーツを通して生き方を学び、可能性を広げ、人として豊かになる。
大学スポーツって、そういう機会なんだと思っていました。
もちろん、お金が動いている以上、ビジネスであることに変わりはありませんし、
時にはその中で働く人も、難しい選択を迫られることもあるでしょう。
理由はどうであれ、水泳のチームを廃部にする決定をした、それは分かります。

でも本当にこんなやり方しかなかったのでしょうか。

ある日突然、練習直前に入ってきて、
今日からもうチームはありませんって、そんな風に言われたほうの気持ちは?
“あの日ほど練習をしたいと思った日は無かった”と言った選手の言葉が忘れられません。
“あの大会が最後だったなんて、知っていたらなぁ。来年のSeniorの大会には、
カナダから両親が見に来てくれることになっていたんだ”とつぶやくカナダ人の選手。
“気持ちがついてこないっていうか、空っぽでまだ実感が沸かないんだよね。
 夏になったら嫌って程思い知るのかな”と自嘲気味に笑う子。
せめてもっと早く、シーズン中に、これが最後になります、と伝えるとか、
選手とコーチに契約した期間のお金は保障するというなら、
せめてあと一年だけでも続けることってできなかったんでしょうか。
みんな、心の準備が、できてなかったんです。

UNFの水泳チーム史上、最高の成績を残したカンファレンス。
あの努力を、皆見てくれていると思っていたのになぁ。

そんなわけでまだまだ傷心なのですが、下を向いてばかりいても仕方ありません。
彼女たちひとりひとりが、納得いく道を見つけられることを祈りつつ、
私は私にできることをしていこうと思います。
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かわいいかわいいうちの子たちです。色んな思い出をありがとう。
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  by supersy | 2010-03-27 23:59 | Athletic Training | Comments(3)

Commented by tnukky at 2010-03-29 08:14 x
せつない!俺にもこんなことが前にあったような・・・こういう時は前を向いて目の前の仕事に集中できたらいいね。
Commented by カツ at 2010-03-29 23:23 x
きついねぇ。。。来年からカットとかじゃなくていきなりカットはありえないよ。。。
Commented by さゆり at 2010-04-01 09:47 x
>ぬっきーさん
そうなんですよ!!Austin Wranglersといい、Fort Worth Flyersといい、Orlando Predsといい、AFLそのものといい…。とにかく関わるチームが無くなってしまう運命にあるのは…、もしかして、私のせいなのかしら、とか、考えてしまいます。

>カツさん
そうなんですよねぇ。そしてまた、事態は更に悪いほうへ動いていて、なんだか疲れてしまったというか、なるべく巻き込まれないように自分の仕事をしっかりやっていこうと思っています。

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